店舗お知らせ

鍼灸 船橋
2025/09/09

過敏性腸症候群と鍼灸

便秘と下痢を繰り返す症状は過敏性腸症候群と呼ばれています。

 

1.過敏性腸症候群(IBS)とは

特に消化器の疾患がないにも関わらず、腹痛と便秘、または下痢を慢性的に繰り返す病気です。腸管の運動が異常に亢進し、刺激への反応が過敏になることで引き起こされると考えられています。

 

病院でしっかりと検査をして器質的な問題が無い事を確認することは大切です。

 

 

 

2.原因は?

 ストレス、不安、抑うつ、恐怖などの心理的要因や自律神経の失調によりおこるとされています。

 

 

3.症状は?

・急な便意

・激しい下痢

・一日に何度もトイレに行く

・水様便・粘液性の便・腹痛

・腹部膨満感

・便秘

・便秘と下痢を繰り返す

・ガスが多い

・ストレスにより症状が出る

 などの便の不調と変化が起こることが特徴です。

 

 

 

4.病院での治療は?

 生活習慣の改善が大切で、食事療法や薬物療法を中心とし、必要に応じて心理療法などを行います。

お薬は整腸剤(プロバイオティクス)、お腹の痛みを抑える薬、下痢止め薬などのほか、抗不安薬、自律神経調整薬、漢方薬が処方されることがあります。

 

 

 

5.鍼灸ができる事

過敏性腸症候群に対して鍼灸がどのようにアプローチするかを虚証タイプと実証タイプの二つの面からご説明します。

  

①虚証タイプへの鍼灸アプローチ

 

【虚証タイプの症状の特徴】

・体力がなく、冷え性

・食後に腹が張る、軟便または便秘

・疲れやすい、顔色が悪い

・精神的に不安定、眠りが浅い

疲れや疲労で悪化しやすい特徴があります。

 

【鍼灸の治療方針】

補法(元気を補う施術)を中心に行う。

脾兪(ひゆ)・胃兪(いゆ)・中脘(ちゅうかん)・関元(かんげん)・足三里(あしさんり)・内関(ないかん)天枢(てんすう)などの経穴で脾胃の機能を高め気血を作り出し大腸の機能を調節する。

日々の疲れや冷えで弱った腸を優しく補強し便通の安定を図ります。

 

 

②実証タイプへの鍼灸アプローチ

 

【実証タイプの症状の特徴】

・急な腹痛や下痢を繰り返す

・ストレスや怒りで症状が悪化

・お腹が張って苦しい、げっぷ・おならが多い

・イライラや焦燥感、不眠

強い症状や変化が大きい、張り感などの特徴があります。

 

【鍼灸の治療方針】

瀉法(過剰なエネルギーを抑える施術)を中心に行う。

合谷(ごうこく)、天枢(てんすう)、太衝(たいしょう)などで気の滞りを解消し、陰陵泉(いんりょうせん)で湿を除いて腸の異常な動きを落ち着かせ、肝兪(かんゆ)、太衝などを使い、ストレスからくる腸の過剰反応を抑制していきます。

強いストレスなどで腸の働きが過剰になった腸の暴走を鎮めて本来の働きを取り戻していきます。

 

 

 

鍼灸では、その人の証(体質や状態)を見極めて個別に治療を組み立てることができます。

薬だけでは難しい心と身体が複雑に絡み合った症状に対しては鍼灸のような全体調整の治療法が向いているのです。

 

お腹の不調に振り回される毎日はつらいと思います。

目に見えにくいからこそ、わかってもらえない苦しさもあると思います。

鍼灸は、自律神経や腸の働きを整えることで、少しずつ心と体を軽くしていくお手伝いができます。

鍼灸 船橋
2025/09/02

自律神経失調症と鍼灸治療

現代はストレス社会。

多かれ少なかれ自律神経の乱れからくる症状に悩まれている方は多いように思います。

 

 

①自律神経失調症は気のせい?

自律神経の乱れにより様々な症状が起こります。それは決して気のせいではありません

 

・慢性的な疲労

・動悸

・不眠

・微熱

・便秘と下痢、またそれを繰り返す

・ほてり

・肩こり

・発汗

・月経不順

PMS

・めまい

・耳鳴り

・頭痛

・不安感

・イライラ

・落ち込み

・抑うつ

・気力低下

このように様々な症状が起こりますが、逆に言えばどんな症状が起きてもおかしくはないのです。

 

めまいや肩こり、頭痛、手足のしびれ、動悸や不眠などの不調があるにもかかわらず、病院の検査では異常が見つからない――そんなとき疑われるのが「自律神経失調症」です。

これは決して“気のせい”ではなく、ストレスなど目に見えない原因によって自律神経のバランスが崩れて起こるれっきとした病気です。周囲の理解が得られにくいことも症状を悪化させる要因となるため、正しい理解とケアが大切です。

 

 

 

②自律神経失調はなぜおこるの?

 自律神経は、体の状態を自動的に調整し、最適に保つ働きをしています。

交感神経と副交感神経のバランスにより、体温調節や心拍、消化、排尿など多くの機能をコントロールしています。しかし、ストレスや生活習慣の乱れが続くとこのバランスが崩れ、「自律神経失調症」と呼ばれる不調が現れます。

症状は人によって異なり、頭痛や動悸、胃腸の不調、冷えやほてりなどさまざまです。原因は目に見えにくく、検査では異常が見つからないことも多いため、理解されにくい病気ですが、誰もが抱えるストレス社会では特に注意が必要です。

 

 

 

③自律神経失調症は治る病気です

自律神経失調症はストレスや生活習慣の乱れに対して体が発するサインなので体の異常ではなく正常な反応ともいえます。だからこそ検査では原因が見つからないことも多いとも言えます。

症状は長引くことがありますが、ストレスを上手にコントロールし、生活を整えることで改善が可能です。

 

「焦らないこと」これが大切です。

 

 

 

④自律神経失調症に対して鍼灸ができる事

 自律神経失調症に対する鍼灸治療は、中医学の診断である「虚証(きょしょう)」と「実証(じっしょう)」の見立てをもとに、それぞれ異なるアプローチを行います。症状の現れ方や体質に応じて、的確な対応をすることができるのが鍼灸の強みです。

 

① 虚証タイプへのアプローチ

── 体のエネルギーが不足しているタイプ── 

 

虚証とは、「気(エネルギー)・血(栄養))」などが足りない状態で、体力が乏しく、回復力も弱い傾向にあります。自律神経をしっかりと働かせることが出来ないタイプです。

 

・倦怠感が強い

・疲れやすく寝ても回復しない

・ふわふわしためまいや動悸、不安感

・食欲不振や胃腸虚弱

・手足の冷え

・低血圧

 

などの症状が起こりやすく、このような方には、補う(補気・補血・補腎など)方向の治療を行います。

例えば「気海」「関元」「足三里」などのツボを使って体力や気血の回復をはかり、自律神経が安定しやすい土台を整えるアプローチをします。

 

 

② 実証タイプへのアプローチ

── 気や血が滞って過剰になっているタイプ── 

 

実証とは、エネルギーは十分にあるが、その流れが滞っていたり、一部に偏って過剰になっている状態です。自律神経失調症で実証の方は、次のような傾向があります:

 

・イライラしやすい

・頭痛や肩こりが強い

・のぼせや顔のほてり

・悪夢など嫌な夢をよくみる

・胃の痞えや張り感

 

このようなケースでは、「瀉(しゃ)」す治療、つまり滞りを解消し、過剰なものを抜いてバランスをとる方向の治療を行います。「太衝」「内関」「百会」などのツボを使って気血の巡りをよくし、緊張を和らげるアプローチをします。

 

その人に合った調整ができるのが鍼灸

自律神経失調症は、「疲れて動けないタイプ(虚証)」もいれば、「過剰な緊張やストレスにより不調が出るタイプ(実証)」もいます。鍼灸は、このような個々の体質を見極めたうえで、足りないものは補い、滞っているものは流すという柔軟な治療が可能です。

 

その結果、自律神経のバランスを自然なかたちで整え、症状の緩和だけでなく、再発しにくい身体づくりにもつながっていきます。

 

院長より

実際自律神経の乱れから様々な症状で来院される方に対しては鍼灸で自律神経の調整を行うとともに、生活の乱れやストレスに感じていることなど自律神経が乱れる原因についても少しずつお話させていただいています。

原因が取り除かれなければ結局繰り返してしまうため、根本的な解決が難しくても気持ちの切り替えや考え方、ストレスの発散方法などいろいろと一緒に考えていけたらと思います。誰かに話をするだけでも気持ちは楽になりますよ。

 

鍼灸 船橋
2025/08/27

出産アンケート【29歳・体外受精・鍼灸】

ご出産アンケート

 

お名前(またはイニシャル):AD

 

 

ご出産時のご年齢 :29歳

 

 

担当の先生(鍼灸):上原

 

 

ご出産日:R65

 

 

不妊治療期間:10か月

<体外受精>

治療された病院名 浅田レディースクリニック

 

 

 

鍼灸治療期間:2か月(プラス出産直前まで鍼灸でケア)

 

 

①当店にいらっしゃるまでのお気持ち、鍼灸を始められたきっかけはどんなことでしたか?

鍼灸のきっかけ

 

胚移植前にできることは色々したいと思い始めました。

 

 

②漢方と鍼灸を行う前までのご自身のお身体で気になっていたことは?

 

冷え、貧血体質

 

 

③鍼灸を行って、病院の検査·基礎体温·体調などは、どのような変化がありましたか?

 

冷えは改善されたと思います。

鍼灸をしてから身体が軽く感じることが増えました。

妊娠後もサポート頂き、精神的にも支えていただきました。

 

 

④当店の担当の先生とのご相談はいかがでしたか?

 

鍼灸の先生

 

上原先生

 

 

⑤ご出産された時、どんなお気持ちでしたか?

 

不妊治療中は出口のない暗いトンネルにいるような気持ちで、妊娠中も無事に生まれるまでずっと不安な気持ちでした。

産まれた時は、ようやく会えた!とほっとして心からうれしかったです。

胚盤胞が人間になった!と当たり前ですが不思議な気持ちでした(笑)

 

 

 

⑥同じように子宝治療を頑張っていらっしゃる方へのメッセージをお願いします。

 

不妊治療中、妊娠中はネットの情報に振り回されて逐一不安な気持ちになることも多かったですが、先生に相談し的確なアドバイスをいただき安心して過ごすことが出来ました。とても精神的に救われました。移植がうまくいき、無事出産できたのは身体的にも精神的にも鍼灸のサポートがあったからと思います。あまり気負わずリラックスして過ごすことが大切だと思います。

 

 

鍼灸師よりコメント

採卵して凍結胚がある段階からの鍼灸治療開始でしたので着床のサポートがメインでした。

移植のタイミングに合わせて着床鍼を行い無事妊娠。

出産予定直前まで安胎治療を行いました。

体質は気血不足で色々考えすぎてしまう気鬱の状態。体の元気を増やしながら気を発散する治療を行いました。同時に色々と考えすぎないようにすること、SNSを見ないようにお話。

無事ご出産されて良かったです。

鍼灸 船橋
2025/08/26

腰の痛み我慢していませんか?

腰の痛み、がまんしていませんか?

〜鍼灸で腰にやさしい暮らしを〜

 

「最近、腰が重いな」「長く座っていると痛くなってくる」——そんなお悩みを抱えている方、多いのではないでしょうか。

 

実は「腰痛」とは病名ではなく、腰の痛みや張りなど、さまざまな不快な症状の総称なんです。脚にしびれを感じるような座骨神経痛もそのひとつです。

腰痛には、レントゲンやMRIなどで原因がわかる「特異的腰痛」と、原因が特定できない「非特異的腰痛」があります。実に約85%が、この非特異的腰痛だといわれています。

鍼灸はこのような腰痛に効果が期待できますが、まずは整形外科での検査もおすすめしています。なぜなら、思わぬ病気が隠れていることもあるからです。安心して鍼灸を受けていただくためにも、まずはしっかりと原因を調べてみましょう。

 

 

1.腰痛の原因、実はひとつじゃない

腰の痛みには、いくつかの要因が重なっていることが多いです。

 たとえば

 

① 動作による負担

重い物を運ぶ仕事や、長時間同じ姿勢で座っているなど、腰への負担が続くと痛みが出やすくなります。デスクワークが多い方、心当たりはありませんか?

 

② 環境の影響

寒い場所での作業や車の運転による振動など、知らず知らずのうちに腰にストレスがかかっていることも。職場の冷房で冷えてしまって…という方も多いです。

 

③ 体の状態や年齢、ストレスなど

加齢による筋力の低下や、持病、精神的な緊張が影響することも。気づかぬうちに、体と心のバランスが崩れているのかもしれません。

 

 

2.鍼灸で腰はどう楽になるの?

鍼灸には、腰痛を和らげるさまざまな働きがあります。

 【西洋医学の視点】

① 神経へのアプローチ

鍼灸は、皮膚や筋肉の奥にある神経に直接働きかけることができます。神経の過敏状態や神経の圧迫によって腰痛が起きている場合鍼を刺すことで神経の興奮を鎮め、痛みの信号をブロックする効果が期待できます。また、鍼刺激は脊髄や脳に伝わり、痛みの伝達経路に変化を与える「ゲートコントロール理論(痛みのゲートを閉じる仕組み)」にも関与していると考えられています。

 

② 鎮痛物質の分泌を促す

鍼灸刺激により、脳内ではエンドルフィンやエンケファリンなど、天然の鎮痛物質が分泌されます。これらの物質は、痛みを和らげるだけでなく、気分を落ち着ける作用もあるため、ストレスや不安が原因の腰痛にも効果を発揮します。

 

③ 筋肉をゆるめて血流を改善

腰痛の原因の一つには筋肉の緊張やコリがありますが、鍼灸は硬くなった筋肉をゆるめ筋肉内の血流や酸素供給を改善します。血流が良くなることで、老廃物や疲労物質が排出され、痛みやだるさが緩和されます。また、筋肉の柔軟性が戻ることで、再発の予防にもつながります。

 

このように、鍼灸治療は神経・ホルモン・筋肉という異なる側面から腰痛にアプローチするため、薬だけでは改善しにくい慢性的な痛みにも効果が期待されるのです。

 

 

【中医学の視点】

中医学(東洋医学)の視点から見ると、腰痛は単なる局所のトラブルではなく、「体全体のバランスの乱れ」として捉えます。鍼灸が腰痛に効果を発揮する理由は、以下の2つの側面からご説明します。

 

① 体質(内因)へのアプローチ

中医学では、腰は「腎(じん)」と深く関係があるとされます。腎は生命エネルギー(精)を蓄える臓腑であり、加齢や過労によって腎の働きが弱まると、腰に痛みやだるさが現れやすくなります。また、気(エネルギー)や血(栄養)の不足、体質的な虚弱も腰痛の内因です。

鍼灸では、腎を補い、気血の流れを整える経絡(けいらく)に刺激を与えることで、根本的な体質改善を図ります。結果として、腰痛の再発を防ぎ、慢性化しにくい体づくりをサポートします。

 

② 冷えや疲労ストレスなど(外因)へのアプローチ

冷えや湿気、長時間の立ち仕事・デスクワーク、ストレスなどの外的要因も、腰痛の大きな原因になります。中医学ではこれらの外因が直接的・間接的に体に悪影響を及ぼし経絡の流れを阻害し痛みを誘発すると考えます。

鍼灸は、冷えによって滞った気血の流れを促し、体を内側から温める効果があります。特にお灸は温熱刺激により冷えを取り除くため、寒さや疲労による腰痛に効果的です。

 

 

3.未来の腰痛を予防する

そして鍼灸は、「今つらい腰痛を楽にする」だけでなく、「腰痛が起きにくい体をつくる」ことも目指しています。違和感のうちからケアをしておくことで、ぎっくり腰など大きなトラブルを未然に防ぐことができるのです。

実際鍼灸院には腰痛の方はぎっくり越しから慢性腰痛まで様々な状態の方が多くご来院されます。

ぎっくり腰などの急性腰痛の場合は詰めて数回来ていただくことが多いのですがぎっくり腰は繰り返している方が多いため、急性期を脱した後はぎっくり腰を起こさない為の体質治療に移行していくことで繰り返しにくくなります。

 「なんとなく腰が重いな」「朝、起きたとき腰が固いな」そんな小さなサインも、見逃さずに向き合ってみてください。私たち爽快館では、そんなお一人おひとりの体に寄り添ったケアを大切にしています。

 ぜひ、鍼灸の力を味方にして、5年後・10年後も笑顔で過ごせる体を一緒につくっていきましょう。

鍼灸 船橋
2025/08/19

不眠に悩む方へ──睡眠の質を鍼灸で整え、朝を“すっきり”迎えましょう―

「布団に入ってもなかなか眠れない」

「夜中に何度も目が覚めてしまう」

「朝早く目が覚めて、それから眠れない」

「眠れないことがストレス」

──こうした不眠の症状に、心当たりはありませんか?

 

現代社会では、約5人に1人が不眠に悩んでいると言われています。年齢を重ねるごとにその割合は増えます。日中の眠気や集中力の低下、疲労感、慢性的な頭痛や体調不良に悩まされる方も少なくありません。

 

鍼灸院爽快館では、こうした不眠の悩みに対して、中医学の視点から根本的な体質改善を行い、質の良い睡眠を取り戻すお手伝いをしています。今回は、不眠の種類や原因、そして鍼灸による具体的なアプローチについてご紹介します。

 

 

①不眠症の4つのタイプとは?

不眠症と一口に言っても、その現れ方はさまざまです。主に以下の4つのタイプがあります。

 

入眠困難

 30分以上眠りにつけない状態。悩み事やストレスで頭が冴えてしまうことが多い

 中途覚醒

 一度眠りについても、夜中に何度も目が覚めてしまう状態。加齢や頻尿、ストレスが原因になることもある

 早朝覚醒

 希望する起床時間よりも2時間以上早く目覚めてしまい、その後眠れない状態。うつ症状と関連していることもある

 熟眠障害

 十分に寝ているはずなのに「眠った気がしない」「疲れが取れない」と感じる状態。深い眠り(ノンレム睡眠)がとれていない可能性がある

 

 

 

 

②不眠の原因は“心・肝・脾”のバランスの乱れ?

中医学では、私たちの心身は「気・血・津液(体液)」の巡りと、「五臓六腑」のバランスによって成り立っていると考えます。中でも不眠に深く関係するのが、“心(しん)”“肝(かん)”“脾(ひ)”の三つの臓です。

 

■ 心(しん):精神の安定をつかさどる

西洋医学の“心臓”にあたる臓ですが、東洋医学では精神活動の中心でもあるとされます。心が不安定になると、寝つきが悪くなったり、夢を多く見て眠りが浅くなったりします。

 

■ 肝(かん):感情と深い関係

肝は血を蓄え、全身の気の流れを調節する働きがあります。ストレスや怒り、抑うつなどで肝の働きが乱れると、情緒不安定になり、不眠を引き起こします。

 

■ 脾(ひ):気血を生むエネルギーの源

消化吸収を担い、気血を生み出す役割があります。慢性的な疲労や思い悩みが続くと、脾が弱り、結果として“心”を養う血が不足し、不眠につながります。

 

 

不眠を引き起こす生活・環境要因にも注意

体質だけでなく、以下のような外的要因も不眠に関与します。

 

環境要因:騒音、明るさ、温度変化、寝具の違いなど

身体的要因:加齢、頻尿、慢性痛、かゆみなど

精神的要因:不安、イライラ、過緊張、プレッシャー

生活習慣要因:カフェインやアルコールの摂取、運動不足、スマホの見すぎ

 

「眠れない原因」は一つとは限りません。身体・心・生活習慣のすべてが絡み合って、不眠という形で表れているのです。

特に年齢による不眠で、眠れないことによるストレスを強く訴える方によく出会います。治療により改善はしますが残念ながら若いころと同じように何時間でもぐっすりと寝られるといった睡眠の質にはならないのが現実です。

寝られないことを考えすぎてストレスになりそれが原因でさらに寝られないという悪循環。

睡眠の事を考えすぎないこともまた大切なのです。

 

 

 

 

③鍼灸で“眠れる身体”に整える

鍼灸治療は、不眠の根本的な原因にアプローチすることが可能です。心身のバランスを整えることで、無理なく自然に眠れる身体へと導いていきます。

 

鍼灸院爽快館では、以下のような方法で不眠の改善を図ります。

 

● 経絡(けいらく)とツボを使って気血を整える

不眠に関係する代表的な経絡には、「手の少陰心経」や「手の厥陰心包経」があります。これらは精神の安定に深く関与するルートで、心の乱れを鎮める働きがあります。

 

● 精神安定・安眠効果のあるツボ

 

神門(しんもん):ストレスや緊張を和らげる

内関(ないかん):不安や動悸を抑える

百会(ひゃくえ):脳の過活動を鎮める

安眠(あんみん):その名の通り、眠りを促すツボ

失眠(しつみん):足裏の不眠特効点で、ぐっすり眠れる体質に導く

 

体質に関連したツボだけでなく、これらのツボをうまく使いながら、やさしく刺激することで神経の興奮を抑え、副交感神経を優位にし、リラックスした状態を作ります。

 

 

 

 

④鍼灸は「頭痛」や「QOLの低下」にも有効

不眠が続くと、頭痛や肩こり、胃腸の不調など、身体のあちこちに不調が現れます。鍼灸は、こうした“二次的な症状”にも同時に働きかけることができます。

不眠は、放っておいても自然に改善するものではありません。むしろ慢性化することで、生活のあらゆる面に影を落としますのでうまく改善していくことが大切です。

 

鍼灸院爽快館では、あなたの体質・生活スタイルに合わせたオーダーメイドの施術を行っています。「ぐっすり眠れた」「朝、すっきり起きられた」そんな当たり前の喜びを、もう一度取り戻しませんか?

 

お悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。あなたの“眠れる日常”を、鍼灸の力でサポートいたします。