皮膚疾患

繰り返す皮膚疾患を
体質から整えましょう

東洋で育まれた東洋医学

西洋医学における皮膚疾患の治療は、炎症のコントロールが主体となる治療です。近年、こういった対症療法と漢方薬や鍼灸といった体質改善策を組み合わせた方法が注目されています。
中医学では “皮膚は内臓の鏡”と言われています。皮膚の働きは、内臓の機能やバランスの良し悪しに影響を受けていると考えているからです。漢方や鍼灸を活用し、トラブルの原因となる体質の調整や改善を行っていきましょう。

長年悩んでいる、一旦治まってもまた繰り返す、なかなか治らず悩まれている方は、是非ご相談ください。

皮膚トラブル改善の3ステップ

STEP 01
痒みや炎症を抑える

痒みや炎症を中医学では「熱」と捉えています。タイプ別に対応することで皮膚へのダメージを抑えながら、症状を緩和します。

皮膚トラブル改善の3ステップ

ジュクジュクするタイプ

急性湿疹に多く、湿(しつ)(ねつ)が合わさった湿熱型(しつねつがた)で、炎症の程度によって分泌物は水っぽく、透明なものから黄色のものまで様々です。

カサカサするタイプ

慢性湿疹に多く、夜中に痒みがでるのは血熱型(けつねつがた)で、ポリポリからガリガリまで掻きむしり方が分かれます。
その結果、朝方に布団に粉が落ちている程度から血だらけの状態まであります。

STEP 02
皮膚を丈夫にする

いくら炎症を抑えても、皮膚が丈夫にならなければ新たな炎症がまた生まれ、症状を繰り返します。皮膚のバリア機能を高めるのに、富山医科薬科大学などの研究で漢方薬が有効であると報告されました。実際に漢方薬を使用する場合は、中医学の理論に基づき、体質に合わせて用いることで、内臓を強化し皮膚のバリア機能を回復させ、肌を丈夫にしていきます。

STEP 03
環境の変化に順応できる皮膚作り

日本には四季があり、梅雨や残暑、秋口や春先などの季節の変化により皮膚の状態が左右されます。環境の変化にしっかりついていけるように漢方や鍼灸により体質を整えていきます。また、炎症によるダメージを受けた皮膚は黒ずみやシミ、たるみなどに繋がることも。皮膚の新陳代謝を整え、より美しい肌を目指していきます。

皮膚疾患での中医学的ケア

皮膚疾患でよく用いられる漢方

皮膚疾患でよく用いられる漢方

皮膚疾患でよく用いられる漢方

皮膚トラブルで使用される漢方は多岐にわたります。実際にはその方の症状や体質に合わせた組み合わせが必要です。中医学アドバイザーにご相談ください。

鍼灸でよく使用されるツボ

頭部、手足、腹部、背部などに施術します。体を3つのパーツに分け、
上焦(じょうしょう) (肺・心)、中焦(ちゅうしょう)(肝・ 脾)、下焦(かしょう)(腎) のバランスを整えて全身を調整します。

鍼灸でよく使用されるツボ

漢方と鍼灸の併用

漢方と鍼灸は中医学の両輪です。併用することによって漢方の良さ、鍼灸の良さをうまく生かした働きが期待できます。

漢方の力 皮膚の炎症・腫れ・痒みのコントロール、内臓の力や皮膚バリア機能の向上
鍼灸の力 皮膚の炎症・腫れ・痒みのコントロール、自律神経の調整、消化器サポート

スキンケア

皮膚のケアには、体の中からの体質改善とともに、外からのスキンケアも大切です。
単に不足した成分を補ったり、皮膚トラブルを抑えるのではなく、漢方本来の力を借り、バリア機能を高め、トラブルを修復する力を取り戻す方法をお勧めしています。

周期に合わせたスキンケア

女性においては、生理のリズムに合わせたスキンケアや、漢方や鍼灸による月経周期に合わせた体質改善(周期調節法)が美肌作りをする上でかかせません。
乾燥肌なのに生理前にニキビができたり、普段は脂っぽいのに生理のときだけカサついたり…。女性ホルモンの働きに合わせて皮膚の状態は変化します。
周期に合わせたスキンケアを行い、皮膚トラブルを解決するようにしましょう。

周期に合わせたスキンケア

健康な皮膚とトラブル肌の違い

皮膚のバリア機能の低下

健康な皮膚の働きは、主に、
体内から必要物質(水分など)が流出しないように防ぐ
外界からの異物の侵入を防ぐ
この2つがあり、これらの働きを担っているのが表皮の一番上にある角質層です。
トラブル肌の方は、皮膚のバリア機能の低下等により、外界の異物や刺激による影響を受けやすくなっています。
原因としては
ターンオーバーの乱れ
角質層の水分や脂質(セラミドなど)が不足
があります。

皮膚トラブル肌と健康肌の違い

ターンオーバー

皮膚の細胞は、約28日かけて表皮の基底層から肌表面の角質層に上がっていき、最後は垢となって剥がれ落ちます。このサイクルを「ターンオーバー」と呼び、正常なサイクルを保つことによって皮膚の健康と機能が保たれます。

セラミド

セラミド

バリア機能の要となるセラミドは、皮膚の角質層において細胞と細胞の間で水分や油分を抱え込み接着させ、レンガのような強固な構造をとっています。
皮膚が敏感になりやすい体質の方の皮膚表面のセラミド量を測定すると、正常な方より少ないことが分かっています。
これにより、水分保持機能が弱いため、刺激物が容易に体内に侵入し、炎症や痒みなどを引き起こす原因となるのです。

セラミドはどこから作られる?

セラミドが配合された化粧品もありますが、実はセラミドは外から補う成分ではなく、自分の体内で作っている成分です。ターンオーバーの過程において顆粒層から角質層に変化する際に、細胞内から生み出されます。
セラミドは現在分かっているだけで、12種類確認されています。各セラミドのバランスは人によって異なるため、ターンオーバーを整え自分でセラミドを作れる肌にしていきましょう。

中医学でみる皮膚トラブル

皮膚は身体の外側と内側を隔てており、体の表面にあるため環境や気候といった外側からの影響を受けやすい部位です。
また、内臓から栄養をもらって細胞が作られているため、内臓の働きが低下すると、皮膚のバリア機能は弱くなり、皮膚トラブルの原因となります。

外側からの要因『外邪(六淫)』

外邪(がいじゃ) (六淫りくいん) とは、身体にとって悪影響となる外側からの刺激のことです。自然の気候である6種類の気候「(ふう)(かん)湿(しつ)(ねつ)()(しょ)(そう)」は自然現象であり無害ですが、あまりに強すぎて過剰な状態だと、邪気(じゃき) となり身体を襲うようになります。他にもその人のおかれている仕事や諸事情による人工的な環境や極端な服装などによっても起こることがあります。

六淫と皮膚トラブルの特徴

六淫と皮膚トラブルの特徴

外邪によって皮膚トラブルの状態が異なります。
また、複数の外邪の組み合わせで複雑な症状が見られることもあります。

内側からの要因『五臓のバランス』

内側からの要因『五臓のバランス』

中医学の内臓とは、西洋医学の臓器とは異なり、(かん)(しん)()(はい)(じん)という「五臓(ごぞう)」のことです。五臓の働きが整うことで、皮膚のバリア機能や働きが正常に保たれます。
五臓のバランスの崩れ方はその人ごとに違うため、「これを飲めばどんな人も大丈夫」といった唯一の方法があるわけでありません。

皮膚のトラブル以外にも図で示されている部分に自覚症状があれば判断しやすいですが、自覚症状が無い方もいます。その場合には、舌や脈などの様子を判断材料にして行くことができます。

是非中医学アドバイザーにご相談ください。

肌トラブルがある方の養生法

お肌のためには良い睡眠が取れていると良いことは、皆さんもご存じかと思います。
普段の生活養生がお肌のトラブル改善には欠かせません。
漢方や鍼灸があるから生活面は何しても大丈夫と言う事にはなりませんので、気を付けてくださいね。臨床上も不摂生をやめられないでいると、改善しづらい傾向があります。

食事の心得

  • ①食事の量は腹7~8分目を心がけましょう。
  • ②冷たい飲食物は避け、温かいものを食べましょう。
  • ③加工食品は控えめにしましょう。
  • ④時間をかけて、ゆっくり噛んで食べましょう。
  • ⑤洋食より和食を心がけましょう。
  • ⑥間食は控えめにしましょう。
  • ⑦規則正しい時間に食事をとるようにし、夜遅くに食事をしないようにしましょう。

日常の心得

  • ①毎日の排便を心がけましょう。
  • ②睡眠の質を高めましょう。
  • ③ストレスを溜めないようにしましょう。
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