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池袋
2026/07/11

FSHが高いと言われたら…それは妊娠できないという意味?【三谷店長の妊活の教科書 #3】

「FSHが高めですね。」

 

不妊治療を始めるとこのように言われることがあります。

 

相談室でも、

 

「FSHが高いと妊娠できないのでしょうか?」

「卵巣機能が低下していると言われてとても不安です。」

 

というご相談を受けることがあります。

 

ですが、最初にお伝えしたいことがあります。

 

FSHが高いだけで、妊娠できる・できないが決まるわけではありません。

 

FSHは卵巣を応援するホルモン

 

FSH(卵胞刺激ホルモン)は、脳の下垂体から分泌され、卵巣へ「卵胞を育ててください」と指令を出すホルモンです。

 

私はよく、

 

「FSHは卵巣の応援団長のような存在です。」

 

とお話ししています。

 

若く元気な卵巣であれば、少しの応援でも十分に反応します。

 

しかし、年齢とともに卵巣の反応が弱くなると、脳は「もっと頑張って!」と、より多くのFSHを分泌するようになります。

 

つまりFSHが高いということは、

 

脳が一生懸命卵巣を応援している状態

 

とも考えられます。

 

だからといって、「FSHが高い=妊娠できない」という意味ではありません。

 

実際の不妊治療では、FSHだけではなく、

 

* 年齢

* AMH

* 超音波で見た卵胞の数(AFC)

* 採卵で何個採れたか

* 胚盤胞まで育ったか

 

などを総合的に見て治療方針を決めます。

 

一つの数字だけで判断することはありません。

 

中医漢方では「なぜFSHが高くなっているのか」を考える

 

ここからは中医漢方の視点です。

 

現代医学では、FSHは卵巣の反応性を知るための大切な検査です。

 

一方、中医漢方ではFSHという数字そのものを治療するのではなく、「なぜ卵巣が反応しにくくなっているのか」という背景を考えます。

 

例えば、

 

「最近、月経量が減ってきた。」

「以前より周期が短くなった。」

「腰がだるい。」

「疲れやすい。」

「手足が冷えやすい。」

「夜中に目が覚めることが多い。」

 

こうした症状があれば、中医漢方では「腎精不足」や「血虚」が関係している可能性を考えます。

 

また、

 

* ストレスが強い

* 月経前にイライラしやすい

* 胸が張る

 

という方では「肝鬱」、

 

月経痛が強く、

 

* 経血に血の塊が多い

* 刺すような痛みがある

 

という方では「瘀血」が関係していることも少なくありません。

 

つまり、同じFSH高値でもその背景にある体質は一人ひとり異なるのです。

 

現代医学と中医漢方、どちらも大切。

 

私は相談室で、検査結果だけを見て漢方薬を選ぶことはありません。

 

反対に、体質だけを見て検査結果を無視することもありません。

 

FSHやAMH、超音波検査、採卵結果などの現代医学的な情報を確認したうえで、

 

月経の状態、睡眠、食事、冷え、ストレス、舌や脈など、中医漢方の視点から体全体を評価します。

 

その両方を組み合わせることで、「今、妊娠への一番の課題は何か」を一緒に整理し、その方に合った体づくりをご提案しています。

 

数字に振り回されないことが大切です。

 

FSHはとても大切な検査数値です。

 

しかし、それは妊娠できる・できないを決める数字ではありません。

 

大切なのはその数字がなぜ出ているのかを理解し、今の自分の体の状態を正しく知ることです。

 

現代医学の検査結果と中医漢方による体質の見立て。

 

その両方の視点から体を見つめることで、一人ひとりに合った妊活への道筋が見えてくると私は考えています。

池袋
2026/07/11

AMHが低いと妊娠できない?よくある誤解を解説します【三谷店長の妊活の教科書 #2】

不妊治療を始めると、多くの方が最初に気になる検査の一つが「AMH」です。

 

「AMHが0.8でした。」

「年齢の割に低いと言われました。」

「もう妊娠は難しいのでしょうか……。」

 

相談室でも、このようなご相談をよくいただきます。

 

でも、まずお伝えしたいことがあります。

 

AMHが低いからといって、妊娠できないという意味ではありません。

 

AMHは、「卵巣にどれくらい卵子が残っていそうか」を推測するための指標です。

 

よく「卵子の在庫」と例えられますが、これは採卵でどのくらい卵子が採れそうかを予測する目安であり、妊娠できるかどうかを決める検査ではありません。

 

では、妊娠に大きく関わるものは何でしょうか。

 

それは、卵子の質です。

 

卵子の質はAMHでは分からず、年齢の影響を大きく受けることが知られています。

 

そのため、同じAMHが1.0 ng/mLでも、30代前半の方と40代前半の方では、治療の考え方が異なることがあります。

 

また、AMHだけを見て判断することもありません。

 

実際の不妊治療では、

 

・年齢

・超音波で確認する卵胞の数

・ホルモン検査

・採卵で何個の卵子が採れたか

 

など、さまざまな情報を組み合わせて治療方針を決めていきます。

 

漢方相談でも同じです。

 

AMHの数値だけを見て、「もう遅いですね」とお話しすることはありません。

 

私はまず、検査結果全体を確認し、睡眠や食事、冷え、ストレス、月経の状態なども含めて、「今ある卵胞が育ちやすい体の環境を整えるにはどうしたらよいか」を一緒に考えていきます。

 

AMHは、とても大切な検査です。

 

しかし、それは「妊娠できる・できない」を決める数字ではなく、今後の治療方針を考えるためのヒントの一つです。

 

もしAMHの結果を見て不安になったら、その数字だけで悲観しないでください。

 

検査結果には、それぞれ意味があります。

 

大切なのは、一つの数字ではなく、全体を見て今できることを考えることです。

池袋
2026/07/11

なぜ不妊治療は最初に検査ばかりするの?【三谷店長の妊活の教科書 #1】

「早く治療を始めたいのに、病院では検査ばかり。」

 

不妊治療を始めた方から、よく聞く言葉です。

 

採血をして、超音波検査をして、卵管の検査をして、ご主人も精液検査。

 

「こんなに検査が必要なの?」

 

そう思う方も少なくありません。

 

でも、これにはとても大切な理由があります。

 

不妊治療では、「妊娠しない原因」が人によって全く違うからです。

 

例えば、排卵がうまくいっていないのかもしれません。

 

卵管が詰まっているのかもしれません。

 

あるいは、ご主人側に原因があることもあります。

 

原因が違えば、最適な治療法も変わります。

 

だからこそ、治療を始める前に「どこが妊娠へのボトルネックになっているのか」を調べることが大切なのです。

 

相談室でも、「AMHが低いので妊娠できませんよね?」というご相談を受けることがあります。

 

でも、AMHは「妊娠できる・できない」を判断する検査ではありません。

 

卵巣に残っている卵子の目安を知るための検査であり、AMHが低くても自然妊娠される方はたくさんいらっしゃいます。

 

逆に、AMHが良好でも、卵管が閉塞していれば自然妊娠は難しいことがあります。

 

つまり、一つの検査だけで妊娠の可能性を判断することはできません。

 

私は漢方相談でも、検査結果を一つひとつ確認しながら、「今、妊娠への一番の課題は何か」を一緒に整理することを大切にしています。

 

漢方は、現代医学とは違う視点で体質を整える医療です。

 

だからこそ、病院の検査結果と漢方的な体質の両方を組み合わせて考えることで、その方に合った提案ができると考えています。

 

次回は、不妊治療でよく話題になる「AMH」について解説します。

 

「AMHが低い=妊娠できない」ではない理由を、できるだけ分かりやすくお伝えします。

池袋
2026/07/05

趙先生が担当した相談事例 ★更年期症状

ホットフラッシュや多汗など、更年期症状でお悩みだった50代女性

 

こんなお悩みでした

 

* ホットフラッシュがつらい

* 汗が急に大量に出る

* 生理が来なくなった

* 頭痛が増えた

* 眠りが浅い

* 更年期症状を自然な方法で改善したい

 

 

ご相談時の状態

 

2~3年前から月経周期が乱れ始め、1年以上月経がない状態でした。

 

ホットフラッシュや多汗が日常生活に影響し、頭痛や視力の低下、眠りの浅さも重なっていました。

 

「更年期だから仕方ない」と思いながらも、少しでも楽になればと漢方相談に来られました。

 

 

漢方ではこのように考えました

 

中医学では、更年期は**「腎」の働きが少しずつ変化する時期**と考えます。

 

この方は、体を潤し熱をコントロールする力が弱くなったことで、**「陰虚火旺(体を潤す力が不足し、余分な熱が上半身にのぼる状態)」**が起こり、ホットフラッシュや多汗、頭痛、不眠などが現れていると考えました。

 

そのため、体をしっかり潤しながら熱のバランスを整え、さらに気持ちの緊張を和らげることで、更年期を穏やかに過ごせる体づくりを目指しました。

 

 

ご提案した内容

 

* ほてりや発汗を和らげる漢方をご提案

* 体を潤し、更年期の変化に対応しやすい体質づくり

* 睡眠や生活リズムについてもアドバイス

 

 

経過

 

【約3週間後】

 

ホットフラッシュや多汗が軽くなり、以前より過ごしやすくなりました。

 

【約3か月後】

 

ホットフラッシュや多汗はほとんど気にならない状態になりました。

 

頭痛の回数も減り、睡眠も深くなって熟睡できる日が増えました。

 

また、ご本人からは「白髪も以前より気にならなくなった」と嬉しいご報告もいただきました。

 

 

趙先生コメント

 

更年期は病気ではなく、人生の中で誰もが迎える大切な変化の時期です。

 

中医学では、単にホットフラッシュだけを抑えるのではなく、その背景にある「腎」や「陰血」の変化まで整えていくことを大切にしています。

 

体質が整ってくると、ほてりや発汗だけでなく、睡眠や頭痛、疲れやすさなども少しずつ改善していく方が多くいらっしゃいます。更年期を我慢するのではなく、快適に過ごせるようお手伝いすることが私の役目だと考えています。

池袋
2026/07/05

栄先生が担当した相談事例 ★ほてり

ほてりと慢性的なだるさでお悩みだった40代女性

 

こんなお悩みでした

 

*ほてりが続いてつらい

 

*毎日だるさが抜けない

 

*肩こりやのどの渇きが気になる

 

*睡眠が浅く、夜中に目が覚めることがある

 

*仕事の忙しさやストレスの影響を感じている

 

ご相談時の状態

 

毎日のだるさとほてりを主な症状としてご来局されました。

 

仕事が忙しくストレスが続いており、のどの渇きや肩こりもみられました。また、婦人科の手術歴があり、睡眠は確保できているものの、疲れが十分に取れない状態でした。

 

便通は毎日ありましたが、体の疲れや熱感が続き、日常生活にも影響を感じていらっしゃいました。

 

漢方ではこのように考えました

 

仕事によるストレスが長く続いたことで、漢方でいう肝鬱の状態となり、気の巡りが滞って熱が生じ、ほてりや肩こりにつながっていると考えました。

 

また、婦人科の手術歴や慢性的な疲労から血虚の状態もみられ、全身へ十分な栄養が行き渡らないことで、だるさや睡眠の質の低下が起こっていると判断しました。

 

さらに、年齢とともに腎精不足も加わり、体を潤し熱を調整する力が低下したことで、ほてりやのどの渇きが現れていると考えました。

 

そこで、気の巡りを整えてストレスによる熱を和らげながら、血を補い、腎の働きを支えることで、ほてりだけでなく疲労感や睡眠の改善も目標に治療を進めました。

 

ご提案した内容

 

*気の巡りを整え、ストレスによる熱を和らげる

 

*血を補い、疲労回復を助ける

 

*腎の働きを支え、体の潤いを保つ

 

*睡眠の質を整え、回復しやすい体を目指す

 

*肩こりや体のこわばりもあわせて改善を目指す

 

経過

 

【約1週間後】

 

だるさは少し軽くなりましたが、ほてりやのどの渇きはまだ続いていました。

 

【約2〜4週間後】

 

ほてりやのどの渇き、肩こりが続き、途中で胃の痛みもみられたため、その時々の体調に合わせて処方を調整しました。

 

【約2か月後】

 

胃の痛みは気にならなくなり、ほてりも改善傾向がみられました。肩こりも少し軽くなり、だるさも以前より楽になってきました。

 

【約2か月半後】

 

ほてりはほとんど気にならなくなりました。一方で、肩こりや夜中に目が覚める症状が残っていたため、引き続き睡眠や体力面も含めて調整を行いました。

 

【約3か月後】

 

ほてりは落ち着いた状態を維持できるようになり、だるさもほとんど感じなくなりました。睡眠の質も改善し、肩こりも楽になってきました。手のこわばりや腰のだるさが残っていたため、その改善も目標に治療を継続しました。

 

【約4か月後】

 

一時的に胃腸炎による発熱や腹痛、下痢がありましたが、回復後はほてりの再発はなく、手のこわばりもさらに軽減しました。

 

栄先生コメント

 

ほてりは更年期だけが原因とは限りません。

 

漢方では、ストレスによる気の巡りの乱れや、血の不足、加齢に伴う腎の働きの低下など、複数の要因が重なって起こると考えます。

 

そのため、ほてりだけに着目するのではなく、疲労感や睡眠、肩こりなど全身の状態をあわせて治療方針を組み立てることが、症状の改善につながることがあります。