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池袋
2026/07/14

「生理が来ているから大丈夫」と思っていませんか?【三谷店長の妊活の教科書 #6】

相談をしていると、「生理は毎月来ています」という言葉を本当によく耳にします。

 

確かに月経が来ていることは大切です。

 

でも実は、それだけでは正常とは言えません。

 

現代医学では、正常な月経にはきちんと基準があります。

 

周期は25〜38日、毎月のズレは7〜9日以内が一つの目安です。

 

例えば今月は27日、来月は41日、その次は30日。

 

こうした状態を「昔からだから」と気にしていない方は少なくありません。

 

もちろん、それだけで病気というわけではありません。

 

ただ、その背景に排卵の乱れやホルモンバランスの変化が隠れていることがあります。

 

だから私は、月経は女性の体から毎月届く「健康診断の結果」だと思っています。

 

中医漢方でも、月経は体の状態を映す鏡と考えます。

 

疲れが続いているのか。

 

血が不足しているのか。

 

冷えが強いのか。

 

ストレスの影響を受けているのか。

 

同じ月経不順でも、その背景は人によってまったく違います。

 

だからこそ私は月経周期だけではなく、月経量や経血の色、睡眠や胃腸の調子まで含めてお話を伺っています。

 

数字だけでは見えてこない、その方の体質を知るためです。

 

今日からできること

 

まずは月経を記録してみてください。

 

生理が始まった日だけではなく、

 

「何日続いたのか」

 

「量は多かったのか少なかったのか」

 

「血の塊はあったのか」

 

「月経痛はどうだったのか」

 

ここまで記録している方は意外と少ないものです。

 

こうした情報は、婦人科でも中医漢方でも、とても大切な手がかりになります。

 

月経は毎月やってくる体からのメッセージです。

 

ただ「来た」「終わった」で終わらせるのではなく、その変化に少しだけ目を向けてみる。

 

それが将来の妊娠や更年期の健康につながる第一歩になると私は思っています。

池袋
2026/07/13

排卵誘発剤は「妊娠しやすくする薬」ではなく、「チャンスを増やす薬」です。【三谷店長の妊活の教科書 #5】

「排卵誘発剤は体に負担がかかるので、できれば使いたくありません。」

 

漢方相談をしていると、このような不安をよく耳にします。

 

確かに、薬を使うことに抵抗を感じる気持ちは自然なことです。

 

しかし、排卵誘発剤は「妊娠しやすくする魔法の薬」でも、「無理やり卵子を作る薬」でもありません。

 

本来は、その方の卵巣の状態や治療の目的に合わせて、妊娠につながるチャンスを増やすために使う薬です。

 

例えば、タイミング法や人工授精では、排卵を確実に起こしたり、排卵日を予測しやすくしたりする目的で使用します。

 

一方、体外受精では目的が異なります。

 

自然周期では通常1個しか排卵しませんが、採卵では複数の卵子を採取できた方が、受精や胚盤胞まで育つチャンスが増えます。そのため、排卵誘発剤で複数の卵胞を育てます。

 

ここで大切なのは、「たくさん採れれば良い」というわけではないことです。

 

年齢やAMH、これまでの採卵結果をもとに、その方にとって最適な刺激法を選択することが、不妊治療では何より重要になります。

 

中医漢方は、排卵誘発剤を否定するものではありません。

 

むしろ、現代医学の治療を受けながら、その治療を最後まで続けられる体づくりを支えることが役割だと考えています。

 

採卵を繰り返している方の中には、

 

「最近疲れやすい」

 

「月経量が減ってきた」

 

「眠りが浅くなった」

 

と感じる方が少なくありません。

 

中医漢方では、このような変化を「腎精不足」や「血虚」といった体質の変化として捉えます。

 

もちろん、排卵誘発剤がこれらを直接引き起こすと証明されているわけではありません。しかし、不妊治療が長くなるほど、身体的・精神的な負担が積み重なり、体調の変化として現れる方は少なくありません。

 

だからこそ、中医漢方では検査データだけでなく、睡眠、食欲、月経の状態、疲労感、冷えなども含めて、その方全体の状態を整えていきます。

 

今日からできる食養生

 

ホルモンは、毎日の食事から摂る栄養を材料に作られます。

 

特に意識したいのは、

 

* 魚、卵、大豆製品などの良質なたんぱく質

* 青魚やナッツ、オリーブオイルなどの良質な脂質

* 緑黄色野菜や海藻類

* 味噌や納豆、ヨーグルトなどの発酵食品

 

を毎日の食事に取り入れることです。

 

中医漢方では「脾胃は後天の本(ひいはこうてんのほん)」と言い、胃腸は気血を作る源と考えます。

 

どれほど良い漢方薬を服用しても、胃腸の働きが弱ければ十分に吸収されません。

 

妊活では、高価なサプリメントを探す前に、まず毎日の食事を整えることが、未来の体づくりにつながる第一歩です。

 

現代医学は、妊娠の可能性を広げるための治療を行います。

 

中医漢方はその治療を受ける体を整え、支えることを得意としています。

 

この二つは対立するものではなく、お互いの長所を生かすことで、患者さんにとってより良い妊娠への道につながります。

池袋
2026/07/13

妊活でよく聞く「AMH」と「AFC」の違い、説明できますか?【三谷店長の妊活の教科書 #4】

漢方相談をしていると、

 

「AMHは低いけどAFCは普通でした」

 

「先生から卵胞が少ないと言われました」

 

そんな相談を受けることがあります。

 

AMHもAFCも、どちらも「卵巣の状態」を見る検査ですが、実は役割が少し違います。この違いを知っているだけで、検査結果への不安が少し和らぐかもしれません。

 

AMHは血液検査で調べるホルモンで、「卵巣にどれくらい卵子の在庫が残っているか」を推測する指標です。一方、AFCは超音波検査で実際に見えている小さな卵胞の数を数える検査です。つまり、AMHは「在庫の目安」、AFCは「今月スタートラインに立っている選手の数」と考えるとイメージしやすいでしょう。

 

この2つは似た情報を示しますが、必ずしも一致するわけではありません。

 

例えば、AMHが少し低くてもAFCが保たれている方もいますし、逆にAMHが高くても排卵しにくい多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の場合もあります。

 

だからこそ、不妊治療ではAMHだけを見て治療方針を決めることはありません。年齢やホルモン値、採卵できた卵子の数、受精率、胚盤胞まで育った割合など、さまざまな情報を組み合わせて判断します。

 

漢方相談でも同じです。

 

「AMHが低いからもう妊娠できませんか?」

 

と聞かれることがありますが、その答えは「数字だけでは分かりません」です。

 

むしろ大切なのは、その方がどの段階でつまずいているのかを見極めることです。

 

採卵できないのか、受精しないのか、胚盤胞まで育たないのか、着床しないのか。

 

課題が違えば、サポートの方法も変わります。

 

検査は「合格・不合格」を決めるものではありません。

 

現在地を知り、次の一歩を考えるための地図です。

 

数字だけに一喜一憂するのではなく、その数字が何を意味しているのかを正しく理解することが、妊活では何より大切なのだと思います。

 

中医漢方ではAFCをどう考えるのか?

 

では、中医漢方ではAFC(胞状卵胞数)をどのように考えるのでしょうか。

 

もちろん、中医漢方にはAFCという検査項目はありません。しかし、AFCが少ない方には共通する体質が見られることがあります。

 

例えば、

 

* 月経量が年々減ってきた

* 経血の色が薄い

* 腰がだるい

* 冷えやすい

* 疲れが抜けにくい

* 採卵を繰り返して体力が落ちてきた

 

このような方では、「腎精不足」や「血虚」を背景に持つことが少なくありません。

 

中医漢方では、卵子そのものを増やすという考え方ではなく、卵胞が育ちやすい環境を整えることを重視します。

 

十分な気血を巡らせ、胃腸の働きを整え、睡眠やストレスにも目を向けながら、卵巣が本来持っている力を発揮しやすい状態へ導いていくことが、中医漢方による体づくりの目的です。

 

一方で、AFCが非常に多い方では、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が背景にあることもあります。

 

この場合は、月経周期が長い、体重が増えやすい、ニキビができやすいなどの特徴を伴うことも多く、中医漢方では「痰湿」や「気滞」「瘀血」といった病態が重なっているケースをよく経験します。

 

現代医学ではAFCという「数字」を見ますが、中医漢方ではその数字だけではなく、その方の体質や生活習慣、睡眠、食事、冷え、ストレスまで含めて評価します。

 

同じAFCが5個でも、元気に仕事をこなし胃腸も丈夫な方と、疲労感が強く睡眠も浅い方では、中医漢方の治療方針は大きく変わります。

 

検査結果を見ることはもちろん大切です。しかし、その数字の背景にある「その人自身の体」を診ることこそ、中医漢方の大きな役割だと私は考えています。

池袋
2026/07/11

FSHが高いと言われたら…それは妊娠できないという意味?【三谷店長の妊活の教科書 #3】

「FSHが高めですね。」

 

不妊治療を始めるとこのように言われることがあります。

 

相談室でも、

 

「FSHが高いと妊娠できないのでしょうか?」

「卵巣機能が低下していると言われてとても不安です。」

 

というご相談を受けることがあります。

 

ですが、最初にお伝えしたいことがあります。

 

FSHが高いだけで、妊娠できる・できないが決まるわけではありません。

 

FSHは卵巣を応援するホルモン

 

FSH(卵胞刺激ホルモン)は、脳の下垂体から分泌され、卵巣へ「卵胞を育ててください」と指令を出すホルモンです。

 

私はよく、

 

「FSHは卵巣の応援団長のような存在です。」

 

とお話ししています。

 

若く元気な卵巣であれば、少しの応援でも十分に反応します。

 

しかし、年齢とともに卵巣の反応が弱くなると、脳は「もっと頑張って!」と、より多くのFSHを分泌するようになります。

 

つまりFSHが高いということは、

 

脳が一生懸命卵巣を応援している状態

 

とも考えられます。

 

だからといって、「FSHが高い=妊娠できない」という意味ではありません。

 

実際の不妊治療では、FSHだけではなく、

 

* 年齢

* AMH

* 超音波で見た卵胞の数(AFC)

* 採卵で何個採れたか

* 胚盤胞まで育ったか

 

などを総合的に見て治療方針を決めます。

 

一つの数字だけで判断することはありません。

 

中医漢方では「なぜFSHが高くなっているのか」を考える

 

ここからは中医漢方の視点です。

 

現代医学では、FSHは卵巣の反応性を知るための大切な検査です。

 

一方、中医漢方ではFSHという数字そのものを治療するのではなく、「なぜ卵巣が反応しにくくなっているのか」という背景を考えます。

 

例えば、

 

「最近、月経量が減ってきた。」

「以前より周期が短くなった。」

「腰がだるい。」

「疲れやすい。」

「手足が冷えやすい。」

「夜中に目が覚めることが多い。」

 

こうした症状があれば、中医漢方では「腎精不足」や「血虚」が関係している可能性を考えます。

 

また、

 

* ストレスが強い

* 月経前にイライラしやすい

* 胸が張る

 

という方では「肝鬱」、

 

月経痛が強く、

 

* 経血に血の塊が多い

* 刺すような痛みがある

 

という方では「瘀血」が関係していることも少なくありません。

 

つまり、同じFSH高値でもその背景にある体質は一人ひとり異なるのです。

 

現代医学と中医漢方、どちらも大切。

 

私は相談室で、検査結果だけを見て漢方薬を選ぶことはありません。

 

反対に、体質だけを見て検査結果を無視することもありません。

 

FSHやAMH、超音波検査、採卵結果などの現代医学的な情報を確認したうえで、

 

月経の状態、睡眠、食事、冷え、ストレス、舌や脈など、中医漢方の視点から体全体を評価します。

 

その両方を組み合わせることで、「今、妊娠への一番の課題は何か」を一緒に整理し、その方に合った体づくりをご提案しています。

 

数字に振り回されないことが大切です。

 

FSHはとても大切な検査数値です。

 

しかし、それは妊娠できる・できないを決める数字ではありません。

 

大切なのはその数字がなぜ出ているのかを理解し、今の自分の体の状態を正しく知ることです。

 

現代医学の検査結果と中医漢方による体質の見立て。

 

その両方の視点から体を見つめることで、一人ひとりに合った妊活への道筋が見えてくると私は考えています。

池袋
2026/07/11

AMHが低いと妊娠できない?よくある誤解を解説します【三谷店長の妊活の教科書 #2】

不妊治療を始めると、多くの方が最初に気になる検査の一つが「AMH」です。

 

「AMHが0.8でした。」

「年齢の割に低いと言われました。」

「もう妊娠は難しいのでしょうか……。」

 

相談室でも、このようなご相談をよくいただきます。

 

でも、まずお伝えしたいことがあります。

 

AMHが低いからといって、妊娠できないという意味ではありません。

 

AMHは、「卵巣にどれくらい卵子が残っていそうか」を推測するための指標です。

 

よく「卵子の在庫」と例えられますが、これは採卵でどのくらい卵子が採れそうかを予測する目安であり、妊娠できるかどうかを決める検査ではありません。

 

では、妊娠に大きく関わるものは何でしょうか。

 

それは、卵子の質です。

 

卵子の質はAMHでは分からず、年齢の影響を大きく受けることが知られています。

 

そのため、同じAMHが1.0 ng/mLでも、30代前半の方と40代前半の方では、治療の考え方が異なることがあります。

 

また、AMHだけを見て判断することもありません。

 

実際の不妊治療では、

 

・年齢

・超音波で確認する卵胞の数

・ホルモン検査

・採卵で何個の卵子が採れたか

 

など、さまざまな情報を組み合わせて治療方針を決めていきます。

 

漢方相談でも同じです。

 

AMHの数値だけを見て、「もう遅いですね」とお話しすることはありません。

 

私はまず、検査結果全体を確認し、睡眠や食事、冷え、ストレス、月経の状態なども含めて、「今ある卵胞が育ちやすい体の環境を整えるにはどうしたらよいか」を一緒に考えていきます。

 

AMHは、とても大切な検査です。

 

しかし、それは「妊娠できる・できない」を決める数字ではなく、今後の治療方針を考えるためのヒントの一つです。

 

もしAMHの結果を見て不安になったら、その数字だけで悲観しないでください。

 

検査結果には、それぞれ意味があります。

 

大切なのは、一つの数字ではなく、全体を見て今できることを考えることです。