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恵比寿
2026/02/07

【漢方薬剤師が解説】大人ニキビの弁証論治

こんにちは、誠心堂薬局の西野です。今日はニキビの漢方治療についてご紹介します。

中医学では、皮膚のお悩みも大変得意としています。私自身も雲南省にある尋常性乾癬=銀鱗病の治療に精通した病院に見学にいき、原因不明で多岐にわたる皮膚治療を学んで参りましたので是非お肌のお悩みはご相談くださいませ。

「生理前になると決まって同じ場所にできる」「跡がなかなか消えない」「赤く腫れて痛い」……。 40代のニキビは、10代の頃のような「皮脂の過剰」だけが原因ではありません。

ニキビの現れ方から体内の「気・血・熱」の状態を読み解きます。今回は、特に多い3つのタイプを中医学の観点から解説しようと思います。

1. 【肝鬱気滞タイプ】生理前に悪化し、顎周りにできる

ストレスや自律神経の乱れが原因で、エネルギー(気)の巡りが滞っている状態です。

特徴: 生理前にイライラや胸の張りとともに悪化する。顎やフェイスライン(Uゾーン)にできやすい。

体のサイン: 歯の食いしばり、肩こり、PMS(月経前症候群)が強い。

漢方の視点: 気が滞ることで熱がこもり、それが皮膚に噴出します。

養生法: 香りの良い食材(シソ、ジャスミン茶、セロリ)を積極的に。深呼吸をして、顎の力を意識的に抜く時間を作ってください。肝胆系=ストレスと関わる臓腑が休まる時間帯の11~1時の時間帯は睡眠時間の確保しましょう。

2. 【瘀血(おけつ)タイプ】黒い芯があり、痛みを伴う

血流が滞り、古い血が肌の深部で渋滞を起こしている状態です。

特徴: ニキビの色が暗い(紫がかった赤)、中心に硬い芯がある、触ると痛い、治った後に黒ずんだ跡になりやすい。

体のサイン: 生理痛がひどい、経血に塊が混じる、子宮内膜症や筋腫の既往がある。

漢方の視点: 「瘀血」は代謝されるべき古い血が居座っている状態です。血流を改善して「掃除」しない限り、同じ場所で繰り返します。

養生法: 入浴で体を芯から温めること。炎症がなければシナモンなどの血を温め巡らせる食材がおすすめです。熱がこもっている方は有酸素運動で皮膚の血流を改善しながら汗といっしょに老廃物を排出しましょう。

3. 【胃熱(いねつ)タイプ】赤みが強く、炎症が激しい

体の中に過剰な「熱」がこもり、肌が燃えているような状態です。

特徴: 鮮やかな赤色で、膿を持ちやすい。顔全体が脂っぽく、熱感がある。脾胃が開竅する口周りに出来やすい。

原因: 辛いもの(唐辛子・スパイス)、温熱性の高い食べ物(羊肉・ニンニク)、アルコールの摂りすぎ。

漢方の視点: 胃腸に溜まった熱が上昇し、顔を赤く腫らせます。

養生法: お酒や刺激物は一時お休みを。トマト、きゅうり、ナスなど、熱を冷ます夏野菜や、ハトムギ茶で体内の熱を逃がしましょう。

ニキビ治療や皮膚の中医学治療で大切なのは背景を見極めることです。

例えば、瘀血(おけつ)タイプのニキビを放置することは、子宮の血流不足を放置することにも繋がりかねません。逆に言えば、体質に合った漢方で内側を整えれば、肌がきれいになるだけでなく、生理痛が軽くなったり、妊活に良い影響が出たりと、全身の健康が底上げされます。

「私のニキビ、どのタイプ?」と思ったら、お一人で悩まずにぜひご相談ください。鏡を見るのが楽しみになる毎日を、一緒に取り戻しましょう。

恵比寿
2026/01/25

【漢方薬剤師が解説】基礎体温のパターンと中医学的な体質、養生方法について

こんにちは、誠心堂薬局恵比寿店の西野です。

妊活を始める場合、自身の健康管理を行う上で、体質を類推するのに有効なのが『基礎体温』です。

中医学では基礎体温のパターンから、ある程度の体質を類推することが出来ます。例えばストレスによる肝鬱気滞がある方は波形の乱れがみられ、PCOSや排卵障害などのホルモンバランスの乱れを示したり、高温期が短い、全体の対応が低体温傾向の場合は黄体ホルモンの分泌が不足している黄体機能不全腎陽虚気血両虚などの栄養や陽気の不足と関連が示唆されます。

今回は、添付画像にある代表的な8つのパターンと、それぞれの特徴や原因、その対策について解説させていただきます。

 

① ダラダラ型(痰湿タイプ)

排卵期(=低温期から高温期への移行)に3日以上かかるタイプです。PCOS(多嚢胞性卵巣)高プロラクチン血症などの排卵障害などで生じるため、老廃物の多い「痰湿(たんしつ)」体質が考えられます。(後述する腎陽虚や肝鬱気滞などのストレスや陽気の不足も関連することが多いです。)

 

② 凹型(腎陽虚タイプ)⑤ 高温期短期型 ⑥ 全体的低温型

高温期が10日未満、体温も36.7~37.0℃までしっかり上がらず、高温期の途中でガクンと体温が下がるタイプです。体力を維持する「気」や、温めるエネルギーが不足しており、体を温める陽気の不足した「腎陽虚(じんようきょ)」体質=黄体ホルモンの分泌や内膜を着床に向けてを育てる力が弱まっている可能性が示唆されます。

 

③ ギザギザ型(肝鬱気滞タイプ)

体温の変動が激しく、グラフが安定しないタイプです。過度なストレスや緊張により、食いしばりやPMSが強い方によく見られます。肝鬱気滞・瘀血(おけつ)」体質が示唆されます。

 

④ 低温期長期型(血虚・陰虚タイプ)

卵胞の成長に時間がかかるタイプです。卵子を育てる「血(けつ)」が不足しやすい「血虚(けっきょ)」体質や、潤いや栄養分、女性ホルモンの分泌が不足しやすい「陰虚(いんきょ)」体質が示唆されます。

 

⑦ 全体的高温型(血熱・虚熱)

低温期でも体温が高いタイプ。体内に過剰な熱(炎症)がこもっている「血熱(けつねつ)」タイプや、潤い不足による「虚熱(きょねつ)」タイプが示唆されます。体質的な原因でなく、クロミッドや黄体ホルモンの補充療法中にも見られます。

 

⑧ 無排卵型(腎虚)

低温期と高温期の二相に分かれないタイプ。女性の7の年齢の倍数で変化するため、自然な変化で生じる場合が多いですが、生命力の源である「腎精」の不足が考えられます。後天的な原因としては水の滞り(痰湿)、ストレス(気滞)などが複雑に絡み合ってPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の可能性も示唆されます。

 

2. タイプ別・おすすめの養生法

 

「冷え」が目立つ方(②⑤⑥): 足首と腰回りを絶対に冷やさないこと。飲み物は常に常温以上、食材はカボチャや鶏肉など、お腹を温める「温性」のものを摂りましょう。

 

「ストレス・変動」が激しい方(①③⑧): 香りの良い食材(セロリ、シソ、ジャスミン茶)で気の巡りを改善。寝る前のスマホを控え、脳をリラックスさせる時間を意識的に作ってください。

 

「栄養・潤い不足」の方(④⑦): 物質的な「陰血」の材料となる食材を摂取しましょう。黒豆、なつめ、クコの実、赤身の肉を積極的に。23時までの就寝は、陰虚予防に必要不可欠です。寝汗やのぼせが気になる場合は、豆乳や蓮根などの潤い食材をよく摂りましょう。

 

「自分のタイプがいまいちわからない」「今のグラフに合った対策を知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

基礎体温をみるだけでなく血流測定や舌の状態、その他の体調と合わせて体質を考えたケアが重要です。

恵比寿
2026/01/17

【漢方薬剤師が解説】子宮内膜症と不妊症について

こんにちは、誠心堂薬局恵比寿店の漢方薬剤師の西野星彦です。

今回は、子宮内膜症と不妊症との関係について、解説致します。

1. 子宮内膜症と不妊症との関係

子宮内膜症は、本来なら子宮にあるはずの内膜組織が、卵巣や腹膜など「本来あるべきではない場所」で増殖してしまう疾患です。

月経のある女性の約10人に1人(5~10%)とされていて、不妊症の女性や慢性骨盤痛のある女性ではその割合がさらに高まります(約15~50%)不妊症と非常に密接な関係がある事が伺えます。

不妊に繋がる主な要因は以下の点が挙げられます。

 

物理的な障害: 卵巣や卵管の周囲に癒着(くっつき)が生じ、精子の通り道が妨げられたり、卵子のピックアップを妨げる=ピックアップ障害の原因となります。

 

卵子の質の低下: 卵巣内に生じた子宮内膜症により、古い血が溜まることでチョコレート嚢胞が生じると、卵子の発育環境にも悪影響となり、卵子の質の低下や無排卵を呈することがあります。

 

着床を妨げる慢性炎症: お腹の中で慢性的な炎症が続くことで、受精や着床を阻害する物質が放出される。(プロスタグランジンという痛みを引き起こす物質で、排卵を妨げたり、卵管の異常収縮を起こしたり、着床不全の原因となります。)

 

2. 中医学での捉え方:根本原因は「瘀血(おけつ)

中医学において、子宮内膜症は「瘀血(おけつ)」、つまり血の流れが滞り、古い血が体の中に居座ってしまった状態と捉えます。

「中医学では、瘀血は二次的な病理産物として捉えるため、「なぜ、血が滞ったのか?」という原因によって、対処法が変わります。

 

「瘀血」の3タイプ

寒凝血瘀(かんぎょうけつお)冷えによって血が固まった状態。強い生理痛(刺すような強い痛み)があり、温めると楽になるのが特徴です。

→冷えの原因は、元気や陽気の不足=陽虚による事が多く、補腎温陽の牛車腎気丸と活血薬を組み合わせて治療を行います。

 

気滞血瘀(きたいけつお) ストレスで「気(エネルギー)」の巡りが止まり、血も一緒に止まった状態。胸やお腹の張りや、筋肉の過緊張=食いしばり等がある方に多い。

→ストレスによる血行不良は、疏肝理気薬(逍遙散や抑肝散などの柴胡剤)を中心に活血薬との組み合わせを行います。基本的に血流を改善するときは、疏肝理気薬との併用が一般的です。

 

血虚血瘀(きけつりょうきょ) 血そのものが不足しているため、流れが細くなり停滞している状態。

→流れる血液や押し出す元気が不足していることが原因で、気血双補の十全大補湯などを活用します。

 

3. 血流改善のための養生方法について

血流が滞りやすい瘀血体質の「体質改善」のために、普段から出来る養生方法をご消化します。

① 食養生:巡りを助ける食材を

血を巡らせる: ネギやニラ、玉ねぎなどの辛味温性の食材、サバなどの青魚

気を巡らせる: 春菊、三つ葉、セロリなどの香味野菜、ジャスミン茶、ミントティーなどのハーブティー

血液や栄養を補うよりも、まずは代謝を促すことが重要です。

② 生活習慣:骨盤内の血流の改善

下半身の保温: 腹巻はもちろん、特に足首(三陰交というツボがあります)を冷やさないようにしましょう。

夜更かし厳禁: 夜の23時〜深夜3時は、肝胆系の臓腑=ストレスにも関連する自律神経が休息する時間帯です。妊活も7時間半の確保が妊孕能を高めるとされます。早めの就寝を心がけましょう。

恵比寿
2026/01/09

【漢方薬剤師が解説】冬の不調は「腎(じん)」からのSOS

こんばんは、誠心堂薬局 恵比寿店の西野です。今回は冬に消耗しやすい腎と女性のケアについてご消化致します。

1. 冬の不調は「腎」からのSOS

漢方(中医学)では、冬は五臓の「腎」が最も影響を受ける季節と考えます。「腎」は、私たちの生命力や生殖能力、若々しさを司る重要な場所。7の年齢の倍数で変化するといわれ、40代は、42歳、49歳と節目が2回も訪れるため「腎」のエネルギー(腎気)が緩やかに減少を始める時期でもあります。

冷えが辛い、下半身が重だるい

肌のハリがなくなる、目の下にクマができる

生理周期が乱れる、経血量が減る

これらの症状は、寒さによって「腎」のエネルギーが消耗し、体を温める力(腎陽)や、栄養を届ける力(血)が不足しているサインです。

 

2. お肌を栄養するのは「血(けつ)」

冬の皮膚トラブル(乾燥、痒み、くすみ)に対し、外側からの保湿だけでは追いつかないのが40代のリアルです。

漢方望診では、お肌の色=血流の状態を示し、淡ければ不足し、暗ければ血行不良を示します。乾燥してる場合は肌を潤すのは、実は「血液」そのものなので、血が十分にあり、全身を巡っていれば、肌は内側からしっとりと潤います。

逆に血が不足(血虚)していると、体は生きるために大切な「内臓」へ優先的に血を送り、肌や爪、そして子宮への供給を後回しにしてしまいます。冬の乾燥肌は、実は「子宮や卵巣の栄養不足」を知らせるアラートでもあるのです。

 

3. 40代妊活の鍵は「補腎陽(ほじんよう)」

妊活中の方にとって、冬は「子宮をふかふかのベッドにする」ための大切な準備期間です。

寒さで体が冷えると、血管が収縮し、卵巣や子宮への血流が滞ります。この時期に意識したいのが「補腎陽」。つまり、下焦(下半身)にある胞宮=子宮卵巣を内側から温める力を補うことです。

注意したいのは、最近流行している「お腹の脂肪を落とす漢方(防風通聖散など)」の自己判断による服用です。これらは「出す力」が強く、体質によっては大切な熱や血まで流してしまい、子宮を冷やしてしまうことがあります。冬は「出す」ことよりも「補う(蓄える)」ことを優先しましょう。

 

4. 今日からできる「冬の食養生」

「腎」を補い、血を増やすために、毎日の食事に以下の食材を取り入れてみてください。

黒い食材(腎を養う): 黒豆、黒ごま、黒きくらげ、ひじき

赤い食材(血を補う): なつめ、クコの実、赤身の肉、レバー

温める食材(陽気を補う): 生姜、シナモン、羊肉、ニラ、エビ

特に、夜寝る前に温かい黒豆茶やなつめ茶を飲む習慣は、心身をリラックスさせ、血が作られる「深い眠り」をサポートしてくれます。

 

5. 最後に:冬の過ごし方が「春」を決める

冬にしっかりエネルギーを貯金(補腎・補血)できた方は、春になっても自律神経が乱れにくく、肌荒れや生理不順に悩まされることが少なくなります。妊活中の方も、冬に土台を作っておくことで、春の卵胞発育に良い影響が期待できます。

「私の今の体質には、どの漢方が合っているの?」 「具体的な飲み合わせを知りたい」

そんな不安がある時は、一人で悩まずにぜひご相談ください。漢方薬局は、あなたの体が本来持っている「健やかになろうとする力」を一緒に引き出す場所です。

この冬、あなただけの「温めと潤い」のレシピを一緒に見つけていきましょう。

 

 

【漢方相談のご案内】 当薬局では、40代女性のお悩みに特化したカウンセリングを行っております、是非お気軽にご相談ください♪

 

ご予約はこちらまで!

恵比寿
2025/10/25

【漢方薬剤師が解説】月経不順のタイプと原因、中医学・漢方薬ケアについて

こんにちは、誠心堂薬局恵比寿店薬剤師の西野星彦です。

本日は、月経不順について中医学での区別と漢方ケアと養生のポイントについてご紹介しようと思います。

① 周期が短いタイプ(頻発月経)

中医学上の区分では、血熱タイプ気虚タイプが挙げられます。

月経不順の中でも、排卵が早くなる=全体の周期が短くなる方は稀発月経とよばれます。

気血が消耗している場合と、血熱により代謝が早まっている場合とで全く原因と中医学での対処は異なります。

血熱タイプ

体に熱がこもりやすく、代謝や血流が促進されることで月経が早まるタイプです。

症状は、顔が赤い、のぼせいらいら経血量が多いなどの特徴で、脈は早くなる(90回/分)事が多いとされます。

バセドウ病などの基礎疾患が原因となる事もあります。

漢方薬でのサポート:基本的に身体の熱を冷まして、滋養するタイプの漢方薬をご提案することが多いです。

(清営顆粒などに含まれる牡丹皮や赤芍などは身体の熱を冷まして血流を改善します。)

熱のタイプによって、(ストレスや痰湿などの老廃物、瘀血などの血行不良など)

養生の要点

刺激物・辛いものを控える点(血熱を鎮める)

・後述する気虚タイプ同様に、理由は異なりますが睡眠時間の確保(10時~2時までがストレスケアと成長ホルモンの分泌のゴールデンタイム)が重要です。(潤いや血液を充実させて余分な熱を生じないようにするため)

 

気虚タイプ

気の力が弱く、未成熟卵が早く排卵されてしまうタイプです。

疲れやすい、顔色が白い、出血がだらだら続く(脾不統血)などの症状が特徴です。血熱タイプとの区別では、脈が緩脈(60回/1分)と遅くなる点が大きな違いです。

甲状腺機能の観点から、甲状腺機能の低下などの代謝が落ちている状態と関連することも示唆されるのも対照的といえます。

漢方薬でのサポートとしては、補気養血(帰脾湯、十全大補湯などの元気や血液を補う漢方分類)を活用されることが多いです。

養生の要点

・11時代~7時間半以上の適切な時間帯で睡眠をしっかりとる点。

 ・過労を避ける点。(気の消耗防止)

・食事量の確保(1日1,950kcal 朝ご飯を抜かない点)

 

② 周期が長いタイプ(稀発月経)

卵胞や子宮内膜は血液や栄養によって滋養されて、適切な月経周期を形成しています。

それらが、(血や栄養=陰分)不足した際に卵胞の成長に時間がかかり、周期が長くなることが示唆されます。

中医学上の区分では、血虚腎陰虚が原因として挙げらます。

 血虚タイプ

血が不足し、子宮や卵巣へ栄養が満たされていないタイプです。

症状は、顔色が淡い、色艶が乏しい、白髪抜け毛などの髪のトラブル、爪がもろく割れやすいなどの爪のトラブルが特徴です。

月経関連では、周期が長いだけでなく経血量が少ないことが多く、出血自体も淡い、水っぽい、場合によって上述の気虚が強い場合は、ダラダラと生理が一旦収まったと思っても出血が続くなどのお悩みやご相談をいただくことも多いです。

 漢方薬のサポートとしては、養血調経(四物湯、当帰芍薬散など)子宮卵巣の栄養である血液を主に補うことが基本となりますが、気血を吸収、全身へ運搬する脾胃=胃腸の運化=消化吸収機能を高めることも重要となります。

養生方法も、気虚タイプの方とほぼ同じですが、血液を補う食べ物には赤い物が良いとされます。また、良質な脂質やタンパク質の摂取も血液や物質的なものを作るのに重要です。レバーやクコの実、牛肉などの胃腸の状態に合った無理のない程度に適切な血肉になるものをしっかり摂りましょう。プロテインなどの活用も重要です。1日に体重換算1kg=1g~2g(50kgなら50g~100g)になるように意識しましょう。

腎陰虚タイプ

腎陰(=イメージや概念的ですが卵子自体のタンパク質や卵胞液、女性ホルモンエストロゲンの分泌やその機能)が不足している状態で、卵胞の発育が通常よりも遅れてしまうタイプです。

腎陰が不足する原因は、先天的な腎虚(もって生まれた体質で月経不順や月経が始まるのが遅い方など)と後天的な腎虚(胃腸虚弱や若年期の過度なダイエットなどの栄養失調)が挙げられます。

腎陰虚の具体的な症状は、腰痛や潤い不足による肌や目の乾燥、痩せ型でほてり、のぼせ、口の乾き、寝汗が出やすいなどの症状が複数でることもあります。(進行度によります。)

漢方ケアとしては、胃腸に留意しながらの補腎陰(六味地黄丸、知柏地黄丸など)が重要です。

生活養生としては、上記の睡眠や食事習慣に加えて、黒い食べものが腎陰を補うといわれるので、黒豆、黒きくらげ、烏骨鶏などの黒い食材の摂取が有効です。

 

その他のタイプについても次回のコラムで解説します。

体質に合わせた漢方ケアと養生で月経不順を改善することで、妊活治療をサポートすることが可能です。