
店舗お知らせ
- 恵比寿
- 2025/11/05
予約状況のお知らせ《11/5~11/19》
新規ご相談のご予約時間のお知らせいたします。
中国語で相談出来る中医学アドバイザーは月、火、木、金曜日の出勤となります。
(我们的中医顾问可以用中文提供咨询,周一、周二、周四、周五工作。)
当社代表の西野裕一先生(不妊治療のエキスパート)のご相談は土曜日となります。
ご予約状況は投稿時点で、下記のお時間で初回ご相談のご予約が可能ございます。
※水曜日担当の張塋先生は中国へ帰国中のため、張塋先生指名でのご予約は受け付けておりません。
※金曜日に新たに栄先生(男性)が配属となりました。不妊症や婦人科のみならず、皮膚疾患、小児疾患、特に難病治療の中医学に精通した、
ベテランの中国中医師です。
※4月16日より川﨑新店長(女性)が隔週日曜日担当しております。不妊治療、婦人科、ダイエット(ファスティング)の相談経験が豊富です。
女性ならではのご体調に関するお悩みも安心してご相談いただけます。
11/5(水)満席(店長の川﨑先生担当日です。)
11/6(木)満席
11/7(金)10:30 11:30 14:30 16:30(可以用中文咨询。栄先生)
11/8(土)10:00 11:00 15:00 15:30
11/9(日)満席(店長の川﨑先生担当日です。)
11/10(月)17:30
11/11(火)15:00 16:00 17:00
11/12(水)13:30 14:00 15:00(店長の川﨑先生担当日です。)
11/13(木)満席
11/14(金)11:00 16:00(可以用中文咨询。栄先生)
11/15(土)満席
11/16(日)10:00 16:30 17:00 17:30(店長の川﨑先生担当日です。)
11/17(月)10:30 13:00 15:00 17:00
11/18(火)16:00 16:30
11/19(水)13:00 14:00 15:30(店長の川﨑先生担当日です。)
※1 日本人スタッフは常勤しております。
※2 ご予約状況は、投稿時点での状況となります。予約の最新状況は下記までお電話連絡下さい。
☎03-5422-8853
※3 初回は、問診や漢方治療についてのご説明に1時間半程お時間を頂いておりますが、お時間が限られる場合はご相談下さい。
2回目以降のご相談時間は30分程となります。
- 恵比寿
- 2025/10/25
【漢方薬剤師が解説】月経不順のタイプと原因、中医学・漢方薬ケアについて
こんにちは、誠心堂薬局恵比寿店薬剤師の西野星彦です。
本日は、月経不順について中医学での区別と漢方ケアと養生のポイントについてご紹介しようと思います。
① 周期が短いタイプ(頻発月経)
中医学上の区分では、血熱タイプ・気虚タイプが挙げられます。
月経不順の中でも、排卵が早くなる=全体の周期が短くなる方は稀発月経とよばれます。
気血が消耗している場合と、血熱により代謝が早まっている場合とで全く原因と中医学での対処は異なります。
血熱タイプ
体に熱がこもりやすく、代謝や血流が促進されることで月経が早まるタイプです。
症状は、顔が赤い、のぼせ、いらいら、経血量が多いなどの特徴で、脈は早くなる(90回/分)事が多いとされます。
バセドウ病などの基礎疾患が原因となる事もあります。
漢方薬でのサポート:基本的に身体の熱を冷まして、滋養するタイプの漢方薬をご提案することが多いです。
(清営顆粒などに含まれる牡丹皮や赤芍などは身体の熱を冷まして血流を改善します。)
熱のタイプによって、(ストレスや痰湿などの老廃物、瘀血などの血行不良など)
養生の要点
・刺激物・辛いものを控える点(血熱を鎮める)
・後述する気虚タイプ同様に、理由は異なりますが睡眠時間の確保(10時~2時までがストレスケアと成長ホルモンの分泌のゴールデンタイム)が重要です。(潤いや血液を充実させて余分な熱を生じないようにするため)
気虚タイプ
気の力が弱く、未成熟卵が早く排卵されてしまうタイプです。
疲れやすい、顔色が白い、出血がだらだら続く(脾不統血)などの症状が特徴です。血熱タイプとの区別では、脈が緩脈(60回/1分)と遅くなる点が大きな違いです。
甲状腺機能の観点から、甲状腺機能の低下などの代謝が落ちている状態と関連することも示唆されるのも対照的といえます。
漢方薬でのサポートとしては、補気養血(帰脾湯、十全大補湯などの元気や血液を補う漢方分類)を活用されることが多いです。
養生の要点
・11時代~7時間半以上の適切な時間帯で睡眠をしっかりとる点。
・過労を避ける点。(気の消耗防止)
・食事量の確保(1日1,950kcal 朝ご飯を抜かない点)
② 周期が長いタイプ(稀発月経)
卵胞や子宮内膜は血液や栄養によって滋養されて、適切な月経周期を形成しています。
それらが、(血や栄養=陰分)不足した際に卵胞の成長に時間がかかり、周期が長くなることが示唆されます。
中医学上の区分では、血虚・腎陰虚が原因として挙げらます。
血虚タイプ
血が不足し、子宮や卵巣へ栄養が満たされていないタイプです。
症状は、顔色が淡い、色艶が乏しい、白髪や抜け毛などの髪のトラブル、爪がもろく割れやすいなどの爪のトラブルが特徴です。
月経関連では、周期が長いだけでなく経血量が少ないことが多く、出血自体も淡い、水っぽい、場合によって上述の気虚が強い場合は、ダラダラと生理が一旦収まったと思っても出血が続くなどのお悩みやご相談をいただくことも多いです。
漢方薬のサポートとしては、養血調経(四物湯、当帰芍薬散など)子宮卵巣の栄養である血液を主に補うことが基本となりますが、気血を吸収、全身へ運搬する脾胃=胃腸の運化=消化吸収機能を高めることも重要となります。
養生方法も、気虚タイプの方とほぼ同じですが、血液を補う食べ物には赤い物が良いとされます。また、良質な脂質やタンパク質の摂取も血液や物質的なものを作るのに重要です。レバーやクコの実、牛肉などの胃腸の状態に合った無理のない程度に適切な血肉になるものをしっかり摂りましょう。プロテインなどの活用も重要です。1日に体重換算1kg=1g~2g(50kgなら50g~100g)になるように意識しましょう。
腎陰虚タイプ
腎陰(=イメージや概念的ですが卵子自体のタンパク質や卵胞液、女性ホルモンエストロゲンの分泌やその機能)が不足している状態で、卵胞の発育が通常よりも遅れてしまうタイプです。
腎陰が不足する原因は、先天的な腎虚(もって生まれた体質で月経不順や月経が始まるのが遅い方など)と後天的な腎虚(胃腸虚弱や若年期の過度なダイエットなどの栄養失調)が挙げられます。
腎陰虚の具体的な症状は、腰痛や潤い不足による肌や目の乾燥、痩せ型でほてり、のぼせ、口の乾き、寝汗が出やすいなどの症状が複数でることもあります。(進行度によります。)
漢方ケアとしては、胃腸に留意しながらの補腎陰(六味地黄丸、知柏地黄丸など)が重要です。
生活養生としては、上記の睡眠や食事習慣に加えて、黒い食べものが腎陰を補うといわれるので、黒豆、黒きくらげ、烏骨鶏などの黒い食材の摂取が有効です。
その他のタイプについても次回のコラムで解説します。
体質に合わせた漢方ケアと養生で月経不順を改善することで、妊活治療をサポートすることが可能です。
- 恵比寿
- 2025/10/02
【漢方薬剤師が解説】子宮内膜症と漢方の考え方
こんにちは、誠心堂薬局恵比寿店薬剤師の西野星彦です。
女性の約10%が罹患するとされ、日本国内の推定患者数は約260万人といわれる、子宮内膜症と漢方治療についてご紹介したいと思います。
①子宮内膜症とは?
子宮内膜症は、本来子宮の内側にあるべき子宮内膜が、卵巣や腹膜など子宮以外の場所にできてしまう病気です。
月経のたびにこの内膜組織が反応して出血や炎症を起こすため、強い生理痛や慢性的な骨盤痛、不妊の原因にもなります。
女性ホルモン依存的に生じるため、20〜30代の若年層にを中心に発症が多く、不妊女性の約30〜50%に合併するといわれ、子宮や卵巣のコンディションを下げてしまう事が示唆されます。
②中医学からみた子宮内膜症
中医学では、慢性的なストレス、冷えや気血の不足などが原因で、「血のめぐりが悪い」=『瘀血(おけつ)』で症状が出ると考えます。
・寒凝血瘀(かんぎょうけつお) :胃腸虚弱や慢性的な疲労などで冷え体質(陽虚)となり、冷えによって血流が滞るタイプ
・気滞血瘀(きたいけつお) :ストレスや自律神経の乱れで気の巡りが悪くなり、血流が滞るタイプ
・血虚瘀血(けっきょおけつ):気血(元気や血液)が不足して、血液を推動(動かす)する作用が弱くなったり、流れる血液が少ない事で生じる血行不良タイプ(水量が少ない川が流れが滞ったり、淀んでしまうような状態です。)
結果的には同じ血行不良が生じている場合でも、単一ないし複合的な要因、持って生まれた体質のタイプによって発生機序が異なります。
③漢方薬によるアプローチ
基本的には瘀血の解消と気の巡りの改善が重要となります。(中医学では、理気活血と呼びます。)
悪い老廃物や滞った悪い血液を代謝しつつ、それらを外に排出するために気の巡りを改善する生薬が有効です。
代表的な漢方薬は、
・芎帰調血飲(第一加減)・・・ストレスや貧血がある女性に第一選択となります。気の巡りを改善する香附子や川芎、血液の不足に効果的な当帰などを配合して、産後の処方として有名ですが、婦人科、妊活中の方も周期や体調に留意して活用します。
・桂枝茯苓丸・・・血流改善効果が強いといわれる活血薬です。桂枝=シナモンは心陽を補い、桃仁には活血のほか潤腸作用も期待できます。軟便などがある方は注意が必要です。
・桃核承気湯・・・頑固な便秘で、瘀血も慢性的で滞りが強く、体力も充実した"実証"タイプの方に有効です。消耗体質の多い日本だと使用頻度は多くないですが、体質に合えば効果は強力です。
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯・・・冷えが強いタイプにおすすめです。血流改善効果というより『散寒』作用があり、寒さ対策にも効果的です。呉茱萸は風味が特徴的で飲みにくく感じる方もいらっしゃいます。
・逍遙散・・・ストレス+消耗タイプの血行不良の方に上記活血薬を組み合わせて使います。肝脾不和とよばれるストレスと胃腸のバランスが乱れる方に効果的で、直接的な活血効果は限定的です。
・十全大補湯・・・これも直接的な活血効果はほとんどありませんが、元気や血液が消耗して冷えが気になる方は、活血薬と組み合わせると効果的です。
④養生の工夫
漢方薬に加えて、生活習慣の改善も大切です。
・お腹や足首などを冷やさない。(特に下焦=腰・下腹部を温めることが重要です。)
・ストレスをためず、リラックスする時間をつくる。特に生理痛が強い方は生理期はストレスフリーで過ごすようにしましょう。
・ 適度な運動で血流を良くする。(20分間、時速6km、傾斜をつけた有酸素運動がおすすめです!)
・ バランスの取れた食事で血流を改善する。(にんにく、ニラ、青魚など)
⑤まとめ
子宮内膜症は「血のめぐり」と深く関係している病気です。 中医学では「瘀血」を中心に、冷え・ストレス・体力不足など体質に合わせて整えることがポイントになります。 一人ひとりに合わせた漢方薬と養生で、症状の緩和や妊娠しやすい体づくりをサポートすることが出来ます。
画像出典:KSB5ch様 https://news.ksb.co.jp/article/14458416#google_vignette
- 恵比寿
- 2025/09/15
【漢方薬剤師が解説】不妊症とPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)について
こんにちは、誠心堂薬局恵比寿店薬剤師の西野星彦です。
本日はご相談を多くいただくPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)と不妊症との関係や漢方の考え方についてご紹介致します。
①PCOSとは?
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)は、卵巣の中にたくさんの未成熟な卵胞ができてしまい、排卵がうまく起こらないことで月経不順や不妊につながる婦人科疾患です。生殖年齢女性の6〜10%にみられるともいわれ、決して珍しいものではありません。
諸外国ではにきびや多毛、体重増加など、肥満型のPCOSが多くみられますが、日本ではストレスや過度な栄養制限によるホルモンバランスの乱れに伴う痩せ型の気血両虚タイプの方が多いといわれています。
高プロラクチン血症やインスリン抵抗性を合併することもあり、妊娠だけでなく将来の健康管理の上でも注意が必要です。
②中医学からみたPCOS
中医学では、体のバランスが乱れることで排卵やホルモンに影響が出ると考えます。
PCOSには次のようなタイプが複合的に関わっているとされます。
・肝鬱気滞(かんうつきたい)
ストレスや緊張で「気」の流れが滞り、ホルモン分泌のリズムが乱れる。(男性ホルモンの亢進)
・瘀血(おけつ)
肝鬱気滞が原因となり血液の巡りが悪くなると、卵巣や子宮に必要な血流が届きにくくなります。
・腎虚(じんきょ)
生殖機能の土台となる「腎」の力が弱まり、卵胞の育ちが不十分になります。卵子の質や受精卵のグレードにも関連します。
・痰湿(たんしつ)
余分な水分や代謝物が体にたまり、卵巣に未成熟な卵胞が増えやすい。(肥満型の方に多い。)
・気血両虚(きけつりょうきょ)
体のエネルギーや血が不足し、卵胞の成長や着床に必要な栄養が不足する。また、筋力の低下や血糖上昇を担うグルカゴンの相対的上昇もPCOSに関連するといわれます。
③漢方薬によるアプローチ
中医学では、それぞれの体質や症状に合わせて漢方薬を選びます。
肝鬱気滞タイプ:柴胡疎肝湯、逍遙散、香附子、三稜や莪朮などで気の流れを整える。
瘀血タイプ:芎帰調血飲、桂枝茯苓丸、桃紅四物湯、丹参などで血の巡りを改善します。
腎虚タイプ:亀板、鹿角膠、六味地黄丸や右帰丸などで腎を補う。
痰湿タイプ:五苓散、半夏瀉心湯、二陳湯や苓桂朮甘湯などで余分な水分を取り除く。
気血両虚タイプ:十全大補湯や人参養栄湯などで体力と血を補う
④養生(生活習慣)の工夫
漢方薬に加えて、日常のケアもとても大切です。
PCOSは生活習慣病の一種といえるほど、ストレスや睡眠の習慣の改善が大変重要となります。
ストレスをためないようリラックス時間をつりましょう。軽い運動で血流と代謝をよくすることも、
筋力上昇、ストレス発散に大変効果的です。
胃腸のケアや痰湿の予防には冷たい飲食や甘いもの・油っこいものを控える事が重要です。
⑤まとめ
PCOSは「排卵障害」という共通点はあるものの、その背景にある原因は人によってさまざまです。
中医学では一人ひとりの体質を見極め、漢方薬と生活養生を組み合わせてサポートしていきます。
妊娠を希望されている方だけでなく、将来の健康や生活の質を整えるためにも、早めのケアが大切です。
- 恵比寿
- 2025/08/07
【漢方薬剤師が解説】体質から考える自律神経失調症~多汗症・うつ病・睡眠障害・過食の症状が改善~
本日は最近多くの方からご相談がある自律神経失調症についてのお話をさせていただきます。
【自律神経のバランスが乱れる原因】
自律神経は活動時の交感神経とリラックス時の副交感神経がバランスを保ちながら生命活動を維持しています。
仕事や家庭、人間関係などのストレス、ホルモンバランスの乱れ、季節の変わり目など…自律神経を乱す原因は様々です。
【自律神経失調症の症状】
交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで心身ともに様々な症状があらわれます。
身体的症状:動悸、息切れ、耳鳴り、疲労倦怠感、頭痛、ほてり、便秘、多汗、手足のしびれ、頻尿、冷え、過食、吐き気
精神的症状:イライラ、不安感、抑うつ、不眠、気分の落ち込み、無気力、感情のコントロールができない
【中医学で考える自律神経失調症の体質と養生法】
・肝気鬱結(かんきうっけつ)
体の気血を巡らせる”肝”の働きが低下している状態です。
交感神経の緊張が強く、イライラ、お腹の張り、手足の冷え、頭痛、のぼせ、過食などの症状があらわれます。
柑橘類やミント、セロリ、春菊、ジャスミンなど香りの良い食材が肝の働きをサポートしてくれます。
・心脾両虚(しんぴりょうきょ)
ストレスや考え過ぎで気血が消耗することで、精神活動を司る”心”と胃腸の働きを司る”脾”の働きが低下している状態です。
不眠、夢をよく見る、貧血、めまい、物忘れ、疲労感、食欲不振などの症状があらわれます。
人参、ほうれん草、卵、なつめ、黒ごまなど気血を補い、胃腸を整える食材がおすすめです。
・心腎不交(しんじんふこう)
加齢や心労、過労により、身体の体液が不足し、余分な熱がこもっている状態です。
動悸、不眠、手足のほてり、寝汗、足腰のだるさ、耳鳴りなどの症状があらわれます。
潤いを補う牡蠣、豚肉、きゅうり、トマト、牛乳などが体の熱を冷ましてくれます。
【症例のご紹介】
当薬局で漢方をご服用いただいているお客様からお喜びの声をいただきましたのでご紹介させていただきます。
S様 24歳 女性
お悩みの症状:多汗症、うつ病、睡眠障害、過食
漢方薬の剤形:エキス剤
身体の変化を感じるまでの期間:1週間~2週間くらい
「悩みに対してとても親身になって話をきいてくれて、私の現在の症状に合った漢方を処方して下さいました。
おかげで少しずつ不調が良くなり、元気になっていくのを実感できてとても嬉しいです。漢方に対するイメージも変わりました。
これからも続けたいと思います。ありがとうございました。」
ご体質に合った漢方薬や養生方法で、ストレス社会を生き抜く皆様のお力になれればと思います。
漢方薬誠心堂では、不妊治療、婦人科、皮膚疾患、自律神経のお悩みなど幅広い女性のお悩みを漢方相談とライフスタイルに合った治療提案を行っております。お悩みの症状がありましたらお気軽にご相談ください。
ネットでのご予約はこちらから。お電話でもお気軽にお問い合わせください。
誠心堂薬局恵比寿店
店長 川﨑千尋






