低温期が高くて悩んでいます。
どうしたらいいですか?

「まずは早く寝ましょう。漢方薬では滋陰薬を積極的に活用します。」

低温期


低温期が36.50度以上に高くなってしまう方、
月経期~排卵期の間の低温期の期間が10日間未満の短い方、
このような基礎体温になる方は妊活を積極的にする必要があります。


低温期に卵巣では何が起きているのでしょうか?
それは、卵巣の中で卵胞が成熟し排卵の準備を整えているのです。生理開始日には2mm前後の卵胞が複数あり、生理周期7日目ごろに、複数あった卵胞のうち1個の元気な卵胞に絞られます。そして、この元気な卵胞は大きく成熟した卵胞へと育ちます。成熟した卵胞の中では、卵子も成熟し排卵の準備を整えているのです。


基礎体温が高くなる・低温期が高くなる、低温期が短いといった場合を中医学では「 腎陰虚 じんいんきょ 」と呼んでいます。この体質は細胞の体液不足や質の低下と考えられています。卵胞内にも卵胞液と呼ばれる液体が充満しています。その質が低下すると基礎体温は上昇しやすくなります。また、卵子の質も低下しやすくなるのです。

年齢とともに体液は減少するとされています。

それは、35歳以降において徐々に顕著になっていきます。外見は保湿ができていても体の中の細胞までは難しいです。つまり、年齢と共に基礎体温の低温期は高くなりやすい傾向にあります。


薬膳

このようなことが気になる方は、まずは早く寝ること(23時までに就寝する)、カフェインをとらない、夜間に筋トレやランニングはしない、夜間のパソコンや携帯電話は使わないことをお勧めします。これらのことは、すべて細胞の中の水分を減らすことにつながり老化を促進します。


積極的な治療法として、漢方薬では滋陰薬を積極的に活用します。食事でも薬膳の考えで体を潤す性質の食材を積極的に食べるといいでしょう。


お勧めの食材や中薬

西洋人参、百合根、自然薯、山芋、牡蠣、黒豆、黒きくらげ、銀杏、松の実
地黄 じおう 沙参 しゃじん 麦門冬 ばくもんどう 玄参 げんじん 枸杞子 くこし 亀板膠 きばんきょう 阿膠 あきょう など



お勧めの漢方薬

芎帰膠艾湯 きゅうききょうがいとう 六味地黄丸 ろくみじおうがん 亀鹿二仙丸 きろくにせんがん など



低温期は卵胞の発育のための大切な期間です。低温期が高くて悩まれている方は、東洋医学の知識を上手に活用して早めに対策していきましょう。

また、不妊症の治療方法については、別ページで詳しく紹介していますので気になる方はご一読ください。

夫婦で一緒に妊活をのイメージ


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更新日:2023-12-02