産後ケア
気になる産後の体重管理
とにかく女性はどんなときでも体重には敏感になりやすいですよね。
妊娠中はもとより、産後体重が戻らない!と気にされて無理にストレッチをしたりカロリーを気にしたりしていませんか?
産後の体重が戻りにくいメカニズムと上手な体重管理の方法をについてお話しします。
なぜ産後は体重が戻りにくくなるの?
3つの原因
1、浮腫みによる体重の増加
産後ママの多くは浮腫みを経験します。
人間の身体はいつでも体内の水分バランスを維持しようとしているのですが、出産時は身体に溜め込んでいた水分(血液や羊水)を一気に失ってしまいます。
さらに出産時には大量の発汗なども伴い、急激に水分が失われることで、身体の防衛反応により大急ぎで水分をため込もうとします。
その後は大量に発汗するようなことは起こりにくいため、通常の生活に必要な量より、はるかに多くの水分をため込んだ状態になるのです。浮腫みが起こりやすくなることが、体重の減少を妨げている原因の1つと考えられています。
また、母乳を赤ちゃんに飲ませているママは、母乳として体内の水分を失うことで、同様に身体が水分を体内に溜め込もうとして浮腫みやすくなり体重の戻りを妨げてしまいます。
スムーズに浮腫みを改善するためには、塩分を控えカリウムを含む食材を意識しましょう。
カリウムは、塩分を体内から排出させる働きがあるので、カリウムを多く含んだ食べ物を摂るとことで余分な水分の排出を促し浮腫みの改善に繋がります。
カリウムを含む食材の一部
2、骨盤の歪み
妊娠から出産後まではホルモンの影響や、大きなお腹での長い妊娠生活が続いたことにより、骨盤の緩みや歪みが起こりやすくなっています。
骨盤の歪みによって内臓が圧迫され血流が悪くなることで、代謝が低下し太りやすい体質になります。更に慣れない子育てや同じ姿勢で過ごす事で更に歪みが進んでしまう方も少なくありません。やはりここでも産後骨盤調整が大切だという事がわかりますね。
3、摂取カロリーと運動のバランス
産後、特に母乳育児中のママは授乳することでカロリーを消耗するため、普段よりもお腹がすきやすく、食事量が増える方が多いようです。ここで「母乳を作るためにたくさん食べなくては」と必要以上に食べてしまい体重が増えてしまう方もいます。
また、産後1か月間は特に安静に過ごす時期ですし、妊娠中から運動習慣から離れてしまい筋肉量が落ちることで基礎代謝は低下しがち。基礎代謝が低下すると痩せにくい体質になって太る原因になる為、摂取カロリー>消費カロリーのバランスが乱れ痩せにくくなっていると言えるでしょう。
運動を始める際には、少なくとも産後1か月後を目途に簡単な運動から始めましょう。筋肉量を増やし、基礎代謝を上げていくことで痩せやすい身体を作ることをお勧めします。
家事の中でも簡単な運動法がたくさんあります。例えばキッチンに立っている際につま先立ちをする・かかとの上げ下げをするなどです。地味な運動に見えますが産後は焦らずコツコツ行うことが重要です。太ももの間にクッションを挟みヨチヨチ歩きをすることも骨盤底筋を鍛えるのに効果的です。
中医学で考える痩せにくい体質
3つの体質
消耗が激しく体内のエネルギーが足りなくなる
身体に必要な栄養素が足りなくなる
慣れない育児やストレスが原因となりエネルギーの流れが滞る
これらは単独でなく複数絡み合う事が多く、血流の阻害やため込み体質などに繋がり、いわゆる「代謝が落ちた」状況を引き起こします。
最近は日本でも産後の養生(身体を労わる生活習慣)が重要視されてきています。産後ママは、母体を休めるために安静に過ごす事が大前提です。睡眠・栄養・心の安定を保つことは、気血が充実し産後の心身の健康に繋がります。これは健康的に体重を戻していくためにも、とても大切なことだと言えます。
産後ダイエットのポイントは身体の回復を待ってから!
無理な食事制限や筋トレは身体に大きなダメージを与えてしまうので注意が必要です。第二子を考えている方は次の妊活にもつながる適切な産後ケアを行いましょう。
決して焦らず、ご自身に合った方法が大切です。無理なくできることから、産後の体重管理に取り組んでみてくださいね。
更新日:2023-07-03