産後うつなどの女性の不調に対して鍼灸院が受け皿に

2022/7/12

骨盤調整をきっかけに
鍼灸師がケア

漢方相談薬局、鍼灸院を東京・千葉で20店舗展開している株式会社誠心堂薬局(本社:千葉県市川市、代表取締役:西野 裕一、以下当社)では、以前より妊娠活動(妊活)のサポートに力をいれていましたが、コロナ禍で増えている産後女性の不調の受け皿となるべく鍼灸院にて、骨盤調整メニューを2022年1月より開始しました。

近年、新型コロナウィルス禍による影響で、妊娠や出産を迎える女性を取り巻く環境は大きく変化しました。以前まではWHOによると妊産婦の約1割が産後うつを発症するとされていましたが、コロナ禍により日本人妊産婦の約3割が産後うつに陥る可能性があるという調査結果も発表されていて、その背景には感染への不安や、外出自粛で孤立しがちな環境があるとみられています。

産後うつが増える背景

産後うつとは、子育ての際に身近な人からサポートを受けられず孤立し、育児不安や疲労の蓄積で抑うつ状態になることで、核家族化や晩婚化を背景に社会問題化しています。産後の母親はホルモンバランスが変化し、心身ともに非常に不安定になり、9割の方が何らかの心身の不調を抱えているという調査データも示されています。初めての育児に知らないことや思うようにならないことが多く、また頻繁な授乳で夜に眠れないことも多くみられます。特にコロナ禍では、周囲の協力が得られず、母親だけが抱え込む「ワンオペ育児」が増えていることが課題となっています。産後だけでなく、妊娠中から涙もろくなったり、気分が落ち込んだりするマタニティブルーに陥る方もいて、妊娠中から産後までを通して女性の体調をサポートしていく必要性が高まっています。

骨盤調整をきっかけに鍼灸院の産後利用者増

当社グループ店舗である、鍼灸院爽快館恵比寿店(以下、当社鍼灸院恵比寿店)では2019年10月の開院以来、鍼灸施術で体調を整えられ妊娠・出産を迎えられた方が106名となりました(2022年6月末時点)。骨盤調整メニューの開始をきっかけに、産後の方へのサポートを開始したところ、そのうち10名の方が現在利用を再開されています。うち7割の方は骨盤調整や体調管理を求めての来院であり、産後不調として、疲れやすい、眠れない、授乳トラブル、悪露のトラブル、脱毛などに悩まれていました。それ以外の利用者は2人目をご希望の来院です。利用を再開された方は、鍼灸施術による体調管理はもちろんのこと、施術中の鍼灸師とのコミュニケーションで育児や家庭のことなどを相談されることで、不調を抱えずに前向きに育児をされているというお声をいただいています。

産後の女性は不調の自覚があっても安易にとらえてしまったり、周囲の協力が得られなかったりすることから、ご自身でも気が付かないうちに徐々に負担が大きくなり産後うつが増えている状況があります。妊産婦に必要性が周知されてきている骨盤調整というきっかけから、女性の不調に詳しい鍼灸師がサポートすることで早期に産後不調に気が付き対策をとることで産後うつに至らずに育児に専念する環境をサポートできると考えています。

相談風景


鍼灸院での骨盤調整メニューとは

出産後は骨盤が大きく開き、元に戻る過程でゆがみが出たり、開きが戻らなかったりと不調につながるケースが見られます。骨盤による不調には、関節痛、産後うつ、乳腺炎、むくみ、体重増加、子宮復古不全、尿漏れ、臓器下垂、便秘、プロポーションの崩れなどが知られています。一般的な骨盤矯正に必要な国家資格はなく、整骨院、整体院、カイロプラクティックなどで行われています。当社鍼灸院では、専門学校や大学を卒業し、国家試験に合格した鍼灸師(「はり師」「きゅう師」は国家資格)が治療にあたっています。さらに社内試験によって一定水準の技術を満たした鍼灸師のみが骨盤調整を担当し、骨盤を正常な位置に戻すだけではなく、自ら正常な状態に戻して維持できるような体作りを考えた施術を行っています。さらに骨盤だけでなく、中国伝統医学である中医学の理論を取り入れた体質を整える施術方法をコーディネートし、全身調整を行っていることが特徴です。

スタッフ写真


今後の展開

これまで産後ケアといえば、助産師、保健師が多くを担っていましたが、コロナ禍となり、産後女性は多方面からのサポートを必要としています。当社では、薬剤師、鍼灸師、中医師といった有資格者が妊活サポートだけでなく、妊娠中、産後と女性の健康をトータルでサポートできる体制を整え、今後もスタッフ一同お悩みの方のお力になれるよう鋭意努力してまいります。



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会社名: 株式会社誠心堂薬局
担 当: 本部 広報担当 片岡 詩麻
電 話: 047-300-2293
メール: s_kataoka@seishin-do.co.jp


誠心堂薬局 本社広報