生理不順

生理不順

生理不順とは?

生理不順

通常生理は、25~38日に一度の周期で訪れ、理想的には28±3日とされています。生理不順とは、生理周期や日数が不規則なものをいい、24日以下で生理がくるものを頻発(ひんぱつ)月経、39日以上で生理がくるものを稀発(きはつ)月経、前回の生理から3か月以上生理がこないものを続発性無月経、18歳を過ぎても全く生理がこないものを原発性無月経と呼びます。生理周期のほかにも生理の量が極端に少ない、もしくは多いといった状態も含まれます。

原因と治療

疲労やストレス、急激なダイエット、激しい運動、環境変化などによるホルモンバランスの乱れが原因とされています。他にも染色体異常や卵巣の異常、クッシング症候群、甲状腺機能異常、多嚢胞性卵巣症候群などの病気により生理不順が引き起こされている場合もあります。


第1度無月経

女性ホルモンのうち、黄体ホルモンが足りないタイプの無月経で、クロミッドなどの排卵誘発剤により生理を促します。

第2度無月経
女性ホルモンのうち、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの両方が足りないタイプの無月経で、この両方のホルモンを周期的に補うことで正常な生理サイクルを取り戻します。

生理不順

中医学で考える生理不順

生理不順

中医学における五臓のうちの“腎(じん)”は、成長・発育・老化を司り、ホルモン分泌とも関係しています。そのため、腎は生理と深い関わりがあるとされています。女性は7の倍数で変化すると考えられており、14歳で初潮を迎え、28歳で成熟し、49歳になると生理が止まるとされています。中医学では、基本の生理周期である28日より7日以上早まるものを“月経先期(せんき)”、または7日以上遅くなるものを“月経後期”、早かったり遅かったり安定しないものを”月経前後不定期”に分類しています。

 

月経先期(生理周期が短い:21日以内)
卵胞が育つまでの時間が短く未熟なまま排卵してしまったり、未熟な卵胞のために黄体機能も低下して高温期を維持できず生理が早く来るようになります。また、排卵がうまくできずに無排卵出血になる場合も考えられます。

①気虚(ききょ)タイプ
生理の状態:生理の量が多い、サラサラで色が薄い、生理痛は後半にシクシク痛む、不正出血など。
随伴症状:食欲不振、お腹の張り、倦怠感、疲れやすい、むくみ、めまいなど。
気(エネルギー)には、血(けつ)や水分を体内に留めておく働きがあります。そのため、気が不足するとその力が足りず、生理が早く来てしまう原因になります。

 

漢方

補中益気湯、六君子湯など

ツボ

足三里、気海など

食材

豆腐や湯葉などの大豆製品、卵、いんげん豆、山芋、きのこ類など

 

 

②実熱・虚熱(じつねつ・きょねつ)タイプ
生理の状態:生理の量は多いか少ない、生理の質は粘っこいなど。
随伴症状:のぼせ、ほてり、イライラ、口の渇き、尿が黄色、便秘など。
体内の熱は血流を速くするため、余分な熱がこもると血(けつ)が急激に動いて生理が早まる原因となります。過度なストレス、辛いものや脂っこいもの、アルコールのとりすぎは熱を生む要因になるので気をつけましょう。思春期や更年期にも多いタイプです。

 

漢方

温清飲、六味地黄丸など

ツボ

百会、行間、復溜など

食材

苦瓜、冬瓜、きゅうり、たけのこ、蓮根、くちなしの実など

 

 

月経後期(生理周期が遅い:35日以上)
卵子がなかなか育たず、低温期が長くなり排卵が起こりにくくなっている可能性があります。特に以前と比べて周期が長くなっている場合は注意が必要です。

① 血虚(けっきょ)タイプ
生理の状態:生理の量が少ない、サラサラで色が薄い、生理痛は後半にシクシク痛むなど。
随伴症状:めまい、立ちくらみ、顔色が白い、眼精疲労、不眠、動悸、脱毛など。
生理の基本となる血(けつ)が不足すると、卵胞が成熟するまでに時間がかかるため周期が長くなってしまう原因になります。過度なダイエットにも要注意です。

 

漢方

四物湯、当帰芍薬散など

ツボ

足三里、三陰交など

食材

人参、ほうれん草、なつめ、黒ごま、クコの実、プルーンなど

 

 

② 血瘀(けつお)タイプ
生理の状態:生理の色は暗く塊が多い、生理痛、排卵痛など。
随伴症状:肩こり、頭痛、唇の色が悪い、シミやくすみが目立つ、冷えのぼせなど。
身体が冷えて血(けつ)の流れが滞ると、生理の遅れにもつながってしまいます。冷えは子宮や卵巣の働きを低下させる原因にもなるため、冷房や冷たい飲食物のとりすぎには注意が必要です。

 

漢方

桂枝茯苓丸、折衝飲など

ツボ

三陰交、血海、帰来など

食材

紅花、シナモン、黒糖、生姜、ネギ、玉ねぎなど

 

 

月経前後不定期(生理周期が安定しない)
生理周期が不安定で、排卵障害を起こしている可能性もあります。また、生理だと思っていても不正出血の場合があるため、気になる方は早めの病院受診をおすすめします。

① 気滞(きたい)タイプ
生理の状態:生理の量が不安定、生理痛、生理前の胸の張りや痛み、月経前症候群(PMS)など。
随伴症状:肩こり、頭痛、イライラ、憂うつ感、喉のつまり、便秘など。
身体の中の気は血(けつ)を押し流す働きをしており、ストレスなどにより気の流れがスムーズでなくなると、生理周期が乱れるようになります。

 

漢方

四逆散、加味逍遙散など

ツボ

太衝、内関など

食材

ミント、ジャスミン、春菊、三つ葉、みかんの皮、イカなど

 

 

② 腎虚(じんきょ)タイプ
生理の状態:生理の色が暗く少ない、無排卵など。
随伴症状:足腰がだるい、物忘れ、耳鳴り、頻尿、白髪、難聴、精力減退、むくみなど。
生殖を司る腎は、生理や排卵と深い関わりがあります。そのため、腎の機能が低下すると、排卵を促す力が弱くなり生理周期が乱れる原因となります。

 

漢方

六味地黄丸、瓊玉膏など

ツボ

腎兪、関元など

食材

黒豆、黒きくらげ、黒ごま、山芋、卵、くるみ、アーモンドなど

 

 

暮らしのアドバイス

・睡眠を十分にとりましょう
・ストレスをためない工夫をしましょう
・バランスのよい食事を心がけましょう
・過度なダイエットは控えましょう
・適度に身体を動かして血行をよくしましょう