家庭・病院・漢方と鍼灸それぞれの役割

「家庭や病院と漢方・鍼灸の役割って?」

「不妊」どこに相談すればいい?

子宝を望んでいるのになかなか妊娠できない..という場合や、将来的に子宝を希望している場合に行う「妊娠のためのざまな取り組みや活動」を『妊活』と言います。


この『妊活』は、年齢や身体の状態などさまざまな状況を考えながら、計画的に行うことが望まれますが、計画的といっても若い世代にはなかなかピンとは来ないものでしょう。
ですが、いざ妊娠したいと思った時に焦らないためにも、早めにぜひ抑えておきたい「妊娠成立に重要なポイント」があります。


妊娠を成立させるための妊活ポイント3
1)ご家庭内で夫婦が協力して行う妊活
2)病院(西洋医学)と連携して行う妊活
3)漢方や鍼灸の専門家(東洋医学)と相談しながら行う妊活
この3つは、役割が異なりそれぞれに大切です。


1)ご家庭内で夫婦が協力して行う妊活
まず、家庭では夫婦でそれぞれの想いを伝えあい、話し合いをすることが大切です。そして、夫婦で一緒に妊活へ取り組みましょう。
ひと昔前までは「妊活は女性がすること」のように思われてきましたが、今は「男性不妊」という言葉もあるように、積極的に妊活に取り組む男性が増えてきました。夫婦で、生活リズムを整えたり、食生活を整えたり、子作りに相応しい環境を整えたり、基礎体温を測ってタイミングをとることが望まれます。お互いの気持ちや考えをちゃんとを知ることが妊活を前向きに続けるコツです。


2)病院(西洋医学)と連携して行う妊活
特に受精に関することは、生殖医療を専門とする先生にしっかりと相談しながら、病院にて取り組んでいくことが望まれます。
家庭で基礎体温を測りタイミングをとるだけでなく、妊娠のために積極的なアプローチをすることができます。病院では夫婦そろって健康状態のチェックを受けましょう。身体の状態を正確に知ることから、どのような治療を行っていくのかが決まります。タイミング法は不妊治療の第一段階ですが、いくらタイミングが合っていても妊娠が成立しない要因として受精障害、キャッチアップ障害などがあり、その場合は別の方法を考えなければなりません。
病院では、人工授精や体外受精といった受精に関する医療を受けられます。体の状態によって、どういった方法が適しているのか、専門の医療機関でしっかりと相談していただくことが大切です。


3)漢方や鍼灸の専門家(東洋医学)と相談しながら行う妊活
そして、「受精をしても流産してしまう」「着床しない」「年齢や体力」「体質」などの問題については、東洋医学(中医学)の専門家に相談して、出来れば夫婦一緒に体質改善に取り組み、しっかりと体作りをした方が良いでしょう。


期待される東洋医学 ~男性にも女性にも。妊活に生かしたい漢方や鍼灸の得意分野~

漢方の生薬

妊活に漢方や鍼灸を取り入れるメリットは、西洋医学の薬を使った治療とは異なり、体質の改善を目指して自然に妊娠しやすい体を作っていくという点です。
出来れば年齢が若い内から自分の体質や身体のコンディションについて意識をもっていたいものです。そういった点で、信頼できる専門機関で漢方や鍼灸を取り入れれば、四診というカウンセリング法をもとにご自分の体質について詳しく知ることができます。また、適切に身体のバランスを整えたり、こまめに不調や不具合をリセットすることが出来ます。日常の生活面についても養生法と呼ばれるライフスタイルへの具体的なアドバイスを受けることができます。


女性には生理痛で悩まれる方も多いのですが、生理痛や生理不順・冷え症など、痛みや冷えを感じるということは、身体のどこかに不調が隠れている場合もあるのです。見過ごしがちな些細な不調を早い内に手当をすることが将来迎える出産への確かな備えにもなります。
「時間に余裕があるうちになるべく早く体質改善して、妊活に臨める身体づくりをすること」それがスムーズな妊娠、出産への道となります。
体質改善は身体全体のバランスを整えることを目的としますが、女性の妊活では特に「補腎」により卵子と子宮の質を上げることを目指します。一般的な体質改善は1年~3年が必要です。だからこそ早め早めが肝心なのですが、それでは時間がかかりすぎるという場合は、「周期療法」という婦人科専門の不妊治療を用います。


「周期療法」は基礎体温をつけながら、月経期・卵胞期・排卵期・黄体期という月経周期に応じたホルモンの働きや体質に合わせ、漢方薬や鍼の配合をします。その中でも特に重要なのが、黄体期で排卵した受精卵が着床する時期「妊娠しやすいタイミング」です。この時期に漢方で補腎を手厚く行い、骨盤内の血流やホルモン分泌をアップさせる鍼治療を用い、的確コントロールすることで、半年から1年で妊娠する可能性が非常に高くなります。


また、近年では不妊の原因として「卵子の老化」だけでなく、「精子の老化」も注目されています。男性不妊でクリニックを訪れる男性も増えています。漢方や鍼は男性にとっても非常に有効で、精子の質や生殖機能を上げ、ホルモン分泌や血流の乱れを改善する助けとなります。中医学では、性機能や生殖能力の根源は『腎』にあると考えます。そして、生殖の精(腎精)は、加齢によって自然に減少しますが、そのスピードには個人差があります。男性不妊の大部分は、この腎精が過度に不足した『腎虚』が原因とされるので、漢方や鍼を上手く活用すると良いでしょう。


夫婦で一緒に妊活をのイメージ

このように、妊活において東洋医学(漢方や鍼灸)の果たせる役割は非常に大きいと言えます。家庭・病院・漢方や鍼灸の役割を知って上手く活かし、ぜひご夫婦で協力して妊活に取り組んで頂きたいと思います。