妊活で漢方薬はどんな働きをするの?

「妊孕力のある体になるための底上げをしてくれます」

妊活で漢方薬はどんな働きをするの?

妊活において漢方薬は大きく分けて、2つの働きをします。1つ目は子宮内の血流を良くする、血液から届いた栄養を必要な部分に行き渡らせて、月経周期の活性化を行います。具体的に説明すると、月経期には子宮内膜をきれいにして、主席卵胞(選別された優秀な1つの卵胞)を元気にする。卵胞期には子宮内膜を厚くして着床の準備をする。卵胞を成熟化する。黄体期はさらに着床しやすい子宮にする。自律神経を安定させる。このように月経の周期に合った調整をしていくのが妊活における漢方薬の役割です。これがQ5にでてくる「周期調節法」の治療へとつながっていくのです。


もちろん調整するのは子宮や卵巣だけではなく体全体ですから、内臓の調整も漢方薬で行います。2つ目はアンチエイジング、つまり老化を遅くする働きです。妊活においてのアンチエイジングとは若返りというより、妊孕力の低下を抑えることです。元気な卵子、元気な子宮、元気な精子が作れる力を弱くしないことです。


妊活関りの深い「腎」

中医学の文献『黄帝内経(こうていだいけい)』には、「女性は7の倍数」「男性は8の倍数」の年齢の時に節目を迎え、体に変化が訪れるという記述があります。これに基づくと、女性は28歳、男性は32歳が最も体が充実し、そこからは少しずつ衰えが始まっていくのです。 この老化と密接な関係にあるのが中医学で言うところの「腎」です。女性なら28歳、男性は32歳以降、腎の中の腎精という物質が不足してくるのです。これが不足することで妊孕力は低下します。その不足分を補うのが漢方薬なのです。とくに有効なのが動物性の漢方薬です。


7の倍数で変化する女性の身体

晩婚化が進む昨今。男女ともに妊娠に適している年齢を超えた結婚は珍しくありません。大学を卒業して就職し、納得がいくまで仕事に打ち込んだら、30後半になっていた……。よくある話です。でも、結婚もしたいし子どもだってほしい。年齢だけで妊娠を諦めたくはないですよね。そのためにも、漢方薬で卵子、精子が老化を進行させない予防を早いうちから心がけてほしいのです。妊娠前から準備しておけば、いざ、子どもを望んだときも慌てなくて済みますから。


株式会社誠心堂薬局 代表取締役
西野 裕一