症例報告 一般

g-008 52歳 女性 疲れがとれず気力低下

 

治療状況

主訴

去年の秋から更年期障害のような症状が出始め、特に疲れ易いことに困っている。

検査結果

病院では更年期障害は検査していない。降圧剤のお薬処方され服用中

随伴症状

動悸・高血圧・のぼせ・頭痛・体重増加


治療方針
去年秋ごろから仕事(PC作業)が忙しくなり疲れやすくなったとのこと。ただ忙しくなってはいるが睡眠時間・食事などは乱れていない。仕事も肉体労働ではなく、PC作業が多いことから脳が疲れているということになります。厳密に言えば疲労は自律神経機能を司る脳の神経細胞が酸化ストレスにさらされることによって起きます。
自律神経とは体が常に安定した状態になるように心拍や血圧、体温などを微調整する役割(ホメオスタシス)を担っています。今回は仕事が忙しくなり脳や目を酷使したことにより神経細胞が酸素を大量消費し、活性酸素が増えることで細胞が酸化していると考えられます。細胞が酸化してしまうことで栄養源があっても歯車が回りにくくエネルギーが産生しづらくなり疲れやすくなっていると考えられます。

鍼灸治療では疲労した自律神経のバランスを整え、自然治癒力を高める治療を行いました。自律神経を整え、活性酸素除去、生活改善も取り入れながら治療にあたりました。

弁証:心脾両虚
治療原則:補益心血・健脾益気

結果・総論
鍼灸治療ペース:鍼灸治療を週に1回のペース

鍼灸治療1回
頭痛改善。疲れは変わらず。

鍼灸治療3回
治療後5日間は疲れが取れている。

鍼灸治療2ヶ月後
疲れが減った。体がすごく楽になった。

鍼灸治療4ヶ月後
血圧150~160→130~145に低下、体調安定している。主訴以外の動悸・のぼせ・頭痛頻度も大幅に減った。

鍼灸治療では疲労した自律神経のバランスを整えたことで自然治癒力を高まった。動悸・高血圧・のぼせ・頭痛などの不定愁訴が改善され、疲労回復に繋がった。

今回は鍼灸治療以外にも
 ①活蘇源で自律神経を抗酸化
 ②コエンザイムQ10でエネルギー産生改善
 ③漢方煎じ薬
で体に不足している気血を補う


漢方服用の有無 
コエンザイムQ10、活蘇源、煎じ漢方

 

 報告者名  上原康嗣
 報告日  2020.10.28

g-007 36歳 女性 逆子が改善しました

 

治療状況

主訴

30wになり、逆子が改善せず心配があり来店

検査結果

Drより逆子体操の指導が入る

随伴症状

立ちくらみ、胃もたれ、日により軟便や便秘、動悸、息切れ、頻尿、肩こり、腰痛、こむら返り、下肢の浮腫


治療方針
逆子施術の場合、東洋医学では子宮を含めた体内循環を整える事で赤ちゃんが回りやすくなると考えます。舌脈を踏まえた上では、妊娠後期で赤ちゃんが成長する事での内臓的負担や私生活の疲労増大、心配も含めた過緊張(身体のこわばり)による自律神経の負担と捉えました。それらを整え子宮周囲の緊張を適度に緩める施術を意識しました。

弁証:肝鬱脾虚、瘀血
治療原則:疏肝健脾、軽度の活血

結果・総論
鍼灸治療ペース:鍼灸治療を週に1回のペース
お灸の手持ちがあるので至陰と三陰交に逆子灸をお伝えする

鍼灸治療2回目
胎動の位置が少し変わった。逆子体操は中々出来ていない。雨天時に食欲不振・腰痛

鍼灸治療3回目
病院で逆子の改善を確認した。胎動が中心にある。日により胎動の位置が移るので本人はまだ心配されている。下肢の浮腫・腰痛は軽減している。マタニティヨガを行っている。逆子の予防と体調の安定を含めて施術を継続する。

鍼灸治療4回目
再度病院行き、逆子の心配は無し。腰痛改善した。胃腸の乱れはあり。
その後臨月になり予定日過ぎるも陣痛が無いので、Dr許可の元で陣痛促進の施術をする。2日後にめでたく出産される。

肝鬱が全身の巡りを阻害してしまっていると捉え、発散させる事で子宮周囲への血流がより安定して供給されたと考える。

漢方服用の有無 
なし

 

 報告者名  上原康嗣
 報告日  2020.10.28

g-006 38歳 女性 不安感が解消し前向きに物事に取り組めるようになってきた

 

治療状況

主訴

不安感・不眠

検査結果

心療内科で安定剤処方

随伴症状

動悸・口が苦い・首肩こり・PMS


治療方針
心配事が重なり心身ともに疲労。心と脾が消耗しメンタルが落ち着かない状態。特に考えすぎによる血の消耗が大きい。もともと色々考えすぎる性格であり肝の気が鬱積しやすい。
肝の気を巡らして自律神経を整えながら、心血と脾気を養うことで不安感を落ち着かせ睡眠を整えていく。

弁証:心脾両虚(心血虚が強い)・肝鬱
治療原則:益気補血・健脾養心・疏肝解鬱

結果・総論
鍼灸治療ペース:鍼灸治療を週に1回のペース

生活の中での負担や月経周期により症状の波はありつつも、治療開始2か月ほどで気持ちや体調が落ち着き安定してきた。物事に前向きに取り組む気持ちが自然とわいてきている。

もともと考えすぎる性格により心の気血の消耗を起こしやすいが、心配事が重なる事で一気に消耗が進んだ。身体を整えながらも鍼灸治療の際に心配事や不安なことなどを色々吐き出してもらう事で心身共に落ち着いてきた。

漢方服用の有無 
煎じ+婦人宝

 

 報告者名  上原康嗣
 報告日  2020.10.28

g-005 41歳 男性 円形脱毛症の部分に毛髪が生えた

 

治療状況

主訴

5か月前から円形脱毛症となり次第に悪化。先月から皮膚科へ行き始めて薬を塗り始めたが状態は変わらない。

検査結果

円形脱毛症。頭皮への塗り薬を処方

随伴症状

疲労感・肩こり・背中のだるさ


治療方針
強いストレスにより頭皮への血流が悪化して円形脱毛症となっていたため、自律神経をリラックスさせるとともに頭に鍼をして頭皮を栄養出来るようにした。

弁証:肝鬱
治療原則:疏肝解鬱

結果・総論
鍼灸治療ペース:鍼灸治療を週に1回のペースで2回
頭皮に毛が生え始めたためその後は2週に1回ペースで2回
全体的に生え始めたため/3~4週に1回ペースへ

鍼灸治療2回
毛髪が生え始めた

鍼灸治療4回目頃
全体的に生えはじめた。

鍼灸治療8回目
しっかりとした毛髪となり円形脱毛症は分からなくなった。

全身の緊張をとることで頭部(頭皮)へ血流が届くようにして毛根を栄養出来るようになったことで毛髪が生え始めたと考えられる。

漢方服用の有無 
なし

 

 報告者名  上原康嗣
 報告日  2020.10.28

g-004 53歳 男性 脚の痺れ

 

治療状況

主訴

10年前から両足の違和感、3年前から足裏の痺れ

検査結果

異常なし

随伴症状

口の中・足の浮腫み、肩・背部の痛み、喉が渇く、不眠、胃もたれ、軟便、顔面部湿疹


治療方針
もともと胃腸が弱い上に、無理なダイエットの影響で痰湿ができ足への経絡を塞いでいると考えられる。胃腸を元気にして痰湿をとりのぞき、下肢への血流量を増やす。

弁証:風湿庳 、肝鬱
治療原則:去除風湿、疏肝理気

結果・総論
鍼灸治療ペース:鍼灸治療を3日に1回のペース

鍼灸治療3回目
脚の痺れ、口の中の浮腫が軽減された。

鍼灸治療6回目
痺れがかなり弱くなり、ランニングもできるようになった。今後も症状と共に体質改善を続けていく。

10年前に発症したものが慢性化し、風湿が身体に停滞ししびれやおもだるさが生じたものと思われる。また仕事のストレスによって慢性化した背部のコリも経絡をふさぐ原因となっているため、背部のコリをとり下肢の血流量を増やすことで結果に繋がったものと思われる。

漢方服用の有無 
あり

 

 報告者名  熊井友香
 報告日  2020.10.14

g-003 49歳 女性 不定主訴多数 疲れやすく、頭痛と便秘が辛い、原因不明の体の痛み

 

治療状況

主訴

疲れやすく、頭痛と便秘が辛い、原因不明の体の痛み

検査結果

異常なし、多少頸動脈エコーで粥状硬化症を指摘された

随伴症状

イライラ・寝付き悪い・高血圧・生理痛・排卵痛・PMS


治療方針

8年前から仕事忙しく3.4時間しか寝れない日々が3,4年続いた頃便秘・原因不明のチクッという痛みが胸のあたりに出て、片頭痛も増えた。
気付いたころには寝付きも悪く、疲れも取れないなど症状が多岐にわたる。

そのため症状1つ1つに対してアプローチするのではなく体全体のバランスを整えることから始めていくことにしました。
今回は睡眠時間が短い状態が長年続いた為、自律神経が乱れたと考えられる。幸い血液の消耗は比較的少なかったが、体の緊張も強く、末梢の血流が悪くなっている状態でした。そのため必要な臓器に適量の血液が届きにくくなっていると考え、まずは自律神経の緊張を取る治療から入りました。

弁証:肝鬱気滞
治療原則:疏肝解鬱

結果・総論
鍼灸治療ペース:鍼灸治療を週1回のペース

鍼灸治療1回
寝付き良かった。便通が一日3回あった。頭痛は変化なし。

鍼灸治療2回
疲れとれてきた。頭痛も減った。

鍼灸治療3回
原因不明の痛みなくなった。

鍼灸治療1ヶ月後
治療前と比べ大分体が楽になった。元気も出てきて引越しをしたくなった。

症状が多岐に亘り変化も多いことから気の滞りが原因だと考えられる。そのため気を巡らすことで必要な器官に必要な血流も行きわたり、体の修復ができる状態になったと考えられる。

漢方服用の有無 
柴胡疏肝湯ベースエキス

 

 報告者名  小宮悠輝
 報告日  2020.10.13

g-002 49歳 女性 疲れやすさがなくなり元気になった

 

治療状況

主訴

ここ数ヶ月疲れがとれず、頭痛もひどい、会食後胃もたれがひどい

検査結果

特になし

随伴症状

頭痛、貧血、首の痛み、胃のほてり、吐き気、不眠


治療方針
過度のストレスによって交換神経が優位になり、睡眠が不足し疲れが蓄積している。
また、副交感神経への切り替えができず内臓への血流が不足し胃の不快感が生じている。副交感神経を優位にし血流を調整し、回復力を高める。

弁証:脾虚、気血両虚
治療原則:益気養血、健脾

 

結果・総論
鍼灸治療ペース:鍼灸治療を週2回のペース

鍼灸治療2回目
不眠、疲れやすさが楽になり、首も動くようになった

鍼灸治療5回目
睡眠も3時間→7時間になりちょっとのことでは疲れなくなってきた

酵素服用開始

鍼灸治療7回目
胃もたれ、胸やけが減り食欲が出てきた

交感神経が優位になりすぎていたため、鍼灸治療で副交感神経優位になったことにより効果がすぐに現れたと推察される。睡眠の改善により疲れやすさも改善がみられるが、職業的に忙しくストレスが多いため、鍼灸でリラックスさせ、酵素で根本的な体力を向上させ疲れにくい身体作りを今後も継続して行う。

漢方服用の有無 
ハーブ専科酵素服用

 

 報告者名  小林大輝
 報告日  2020.10.13