育児ケア
便秘
                「『便は身体からの便り』と言われるくらい、様々なことが分かります。」
 
                                特に赤ちゃんは、まだコミュニケーションをとる手段が限られるため、便が体調を知る大切な手がかりとなります。便秘は排便がない不調であるとともに、身体の状態を知る便りがない状態であると言えます。便秘のタイプに合わせたマッサージや生活養生で便秘を解消することで、さらに赤ちゃんの健康管理にも役立てていきましょう。
中医学で考える「大腸」とは、中医学の内臓「
便秘は、それ単体での不調のみならず、風邪などの病気をした後や環境変化などのストレスを受けた後にも良く見られます。
                                    ほとんどは原因が分かり、時間がたてば自然と改善する一方、日ごろの習慣や体質的なもので慢性化している場合もあります。また、みんな同じに見える便秘にも中医学で見るとタイプがあります。
                                    便秘のタイプを知ることで、改善のヒントが分かるかもしれません。
                                    
①	渋滞タイプ(実秘 )
                                熱や冷えがお腹の動きを悪くしている状態
 
                                ②	不足タイプ(虚秘 )
                                    腸を動かすエネルギーや潤いが足りていない状態
 
                                    便秘の養生法
小児推拿
優しいマッサージで渋滞タイプには腸の動きを助け、巡りを良くすることで便通を促します。
不足タイプには腸を動かすエネルギーや、便の潤いを補って排便を助けてあげましょう。
 
                                    
                                        1. 
                                        親指の外側を指先から掌に向けて、指で素早く撫でます。
2. 
                                            人差し指の横、親指側。親指と人差し指の間から人差し指の先に向けて指で素早く撫でます。
3. 
                                            てのひらor指のひらを使っておなか全体をぐるぐる撫でます。
4. 
                                            脛の骨の外側、膝の骨から指1~2本分下。指でやさしく揉みます。
渋滞タイプの方の+α
                                            腰のすぐ下からお尻の割れ目の上まで上から下に向かって、人差し指と中指でさすります。
不足タイプの方の+α
                                                手の甲、小指と薬指の間を親指で優しく揉みます。
※小児推拿を行う際のポイント
・肌トラブルがある箇所には行わない。
・書かれた順番にこだわらず、触れられる箇所から行う。
・赤ちゃんの機嫌が良い時に、マッサージをする人もゆったりとした気持ちで行う。
・「さする」の手技はベビーパウダーやベビーオイルを使いましょう。何もつけずに行うと皮膚を傷付ける可能性があります。お風呂上りにいつも使っている保湿剤などでもいいですよ。
生活養生
| 笑わせる | ◆まだ運動ができない月齢の赤ちゃんでも、笑うと自然と腹筋を使います。 ◆また気の巡りも良くなりお腹も動きやすくなりますよ。 | 
|---|---|
| 足を動かす | ◆まだ歩けない赤ちゃんは足を動かしてあげましょう。 ◆足にはお腹につながるツボがたくさんあります。 ◆股関節を意識して大きくゆっくり動かすと腸も刺激されます。 | 
| 食事 | 授乳中のママ、赤ちゃんの離乳食×辛いもの…便を乾燥させてしまいます。 ×味の濃いもの・生もの…お腹の動きを悪くします。 ○バナナ・ヨーグルト…便を潤し、腸の熱を冷ます作用があります。食べ過ぎると体を冷やしてしまうので注意しましょう。 ○ゴマ・松の実…潤いと元気を補えます。擦って離乳食にふりかけてもいいですね。 | 
| 生活リズム | ◆ミルクや離乳食の時間を決めて、一日のリズムを整えることも大切です。
                                            しかし、それにこだわりすぎると大人のピリピリした感じが赤ちゃんにも伝わります。そうすると赤ちゃんのストレスになり、気の巡りが悪くなります。 ◆決めた時間はあくまで目安として、ゆったりとした気持ちで過ごせるよう心がけましょう。 | 
公開日:2022-10-01
更新日:2023-12-06
 
                         
                    
