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中医学から見る皮膚トラブル

中医学の理論では皮膚は内臓と密接な関係を持つことから、『皮膚は内臓の鏡』と言われています。

つまり、皮膚病の原因は内臓の機能が低下していたり、内臓間のバランスがとれていなかったなど体質によって決まるからなのです。そのため、漢方薬を利用し内臓の機能を強くし、 バランスを取り戻すなど体質の調整、改善により皮膚を強くしていきます。

アレルギー性の皮膚炎を起こす場合は、体質の異常、体が化学物質に敏感に反応していることがわかります。 漢方薬治療は、免疫が低下すればそれを高め、過剰な場合はそれを抑えるなど双方向性の作用を持つことも大きな利点といえます。

あらわれた症状に応じて処置を行う西洋医学の「対症療法」に対し、中医学は慢性的に繰り返す症状を繰り返さないために、体質そのものから変えていく方法です。

【皮膚科疾患について】

中医皮膚科とは?

~中医皮膚学の歴史~

中医皮膚病学は中医学の重要な部門であり、歴史的に見ても紀元前14世紀(殷時代)に甲骨文字ですでに「疥」などの文字が見られます。

中国の周時代には、既に瘍医などと呼ばれる専門医が存在しており、潰瘍・腫瘍などに治療に併せて、外用薬治療が行われていました。

中医学としてもっとも早い文献では春秋戦国時代「五十二病方」の中に、「白処」(白癜風)、ニキビ、疣などの治療法の記載があります。

漢時代には張仲景(ちょうちゅうけい)が「傷寒論(しょうかんろん)」「金匱要略(きんきようりゃく)」を著し、中医薬学の発展に貢献し、このなかで湿疹の治療に黄連(おうれん)粉治療での著効例を載せています。

隋時代には皮膚病学は大変発展し、「諸病源候論」のなかで慢性難治性皮膚病の記載があります。

その後、唐時代の孫思邈(そんしばく)「備急千金要方」や元時代の斉得之「外科精義」、明時代の陳実功「外科正宗」などがあります。

清時代の如祁坤「外科大成」では100以上の皮膚疾患の治療法の記載があり、このような歴史の流れの中で、外科から分離独立して生まれた診療学が「中医皮膚科学」である。

~ 中医皮膚科とは~

中医皮膚科学とは中国伝統医学である中医学基礎理論(天人合一思想:自然界と人体はつながっている考え方・体質や季節環境など)によって選別される個々の体質に合わせた治療法です。(弁証論治(べんしょうろんち))

皮膚は外部から観察できる臓器です。このため、現代医学の観察所見とも共通点があり、他の中医学の科目(内科・外科)と比べて西洋医学と類似した治療方法が用いられています。

たとえば、中医皮膚科では、湿疹で皮膚に赤みがある場合は、炎症として考えて炎症を抑える方法(清熱(せいねつ)法)や化膿している場合は解毒する目的で解毒法を用います。これは現代医学の抗炎症薬や抗生物質を用いるのと似ています。

現代の中医皮膚科は現代医学の発展に伴い、漢方薬の抗菌作用抗炎症作用などの実験データをもとに新しい外用薬などの開発もされており、より科学的な根拠に伴う治療法がされる面が特徴でもあります。

しかし、最初にあったようにあくまでも中医学はその人一人ひとりの体質にあった個別の治療法が特徴ですので、内蔵機能や環境などとの関連を配慮して内外の治療が施されます。

健康肌と敏感肌の違い

アトピー肌・敏感肌・乾燥肌は、皮脂膜(保護膜)が薄かったり、角質層の水分・脂質・セラミドが不足し、皮膚のバリア機能が低下しているので、外からの異物(ほこり・ダニ・最近)や刺激(紫外線・静電気)が入りやすく なっています。

アトピー肌と健康肌の角質層の違い

皮膚が過敏になり易い体質の人にアレルゲンの侵入が重なり、かゆみ、赤み、カサカサ、湿疹などの症状が現れます。そうした人の皮膚表面の脂肪量セラミドを測っていると、正常な人の60%とかなり少ないことがわかってい ます。

それは脂肪酸を作り力が足りないから。加えて皮膚内の水分保持機能が低いため、刺激物が容易に体内に侵入し、さらに過敏な体質と併せてアレルギー反応を起こします。

皮膚病に使用される漢方薬とスキンケアアイテム

皮膚科専門の中医学アドバイザー、薬剤師が中医学の理論に基づき生薬の種類・配合比にこだわって作ったスキンケア商品です。

爽肌精シリーズ

爽肌精ローション・クリーム

お肌のバリア機能を回復
苦参(くじん)、甘草(かんぞう)などの働きでセラミド生成を高めバリア機能を回復。

爽肌精ローション「陽」・クリーム「陽」

肌トラブルを解消

抗炎症・抗アレルギー作用のある、馬歯莧(ばしけん)・苦参(くじん)・黄連(おうれん)・金銀花(きんぎんか)などの働きで肌トラブルを改善。

爽肌精オリエンタルハーブボディソープ

お肌を育て洗いながらスキンケア

当帰(とうき)・桃仁(とうにん)・苦参(くじん)・甘草(かんぞう)・ヨク苡仁(よくいにん)などの働きでバリア機能を回復

肌環境を悪化させる原因となる悪玉菌(黄色ブドウ球菌)の繁殖を抑えるグルコオリゴ糖を配合することで、お肌を弱酸性に保ちます。

アトピー性皮膚炎

■ 定義

「アトピー性皮膚炎とは増悪・寛解を繰り返す、掻痒のある湿疹を主病変とする疾病であり、患者の多くはアトピー素因を持つ。」

■ 特徴

(1) 慢性的あるいは、良くなったり悪くなったりを繰り返す
(2) 痒みがひどい
(3) 左右対称に顔や肩、手足の関節部分を中心に赤み、ブツブツ、カサカサ、あるいは汁が出る。
(4) 本人または家族が気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎などのアレルギー疾患をもっている。
(5) 免疫タンパクの数値が高いことが多い(IgE)
(6) 乳幼児期はジュクジュク型が多く、成人期はカサカサ型に移行する。
(7) 心理的ストレス、ホルモンバランスの影響を受けやすい。

■ 正常皮膚とアトピー皮膚の違い

正常 肌とアトピー肌の違いはバリア機能。

アト ピー肌は皮膚膜を作る力が不足し、加えて皮膚内の水分保持機能が低いことから皮膚表面の外壁が弱く、バリア機能の障害があります。実際に皮膚表面の脂肪量を測ると正常の人の60%とかなり少ないことが分かっています。

そのため異物(ほこり・ダニ・細菌)や刺激(紫外線・静電気)を受けやすく、炎症、痒みなどを起こしやすくなっています。

治療方法

アトピー性皮膚炎は段階に応じた治療方法が必要です。

第一段階 「急性発作を抑える」

痒みや炎症は中医学では湿熱(しつねつ)や血熱(けつねつ)と考え治療します。ジュクジュクしている皮膚は湿熱とみて、治療には竜胆(りゅうたん)瀉肝湯 (しゃかんとう)や消風散(しょうふうさん)など清熱(せいねつ)利湿(りしつ)作用のある漢方薬を用います。カサカサして夜中に痒みが出る皮膚は血熱と みて、治療には生地黄(しょうじおう)・牡丹皮(ぼたんぴ)・山梔子(さんしし)・大黄(だいき)など清熱(せいねつ)涼血(りょうけつ)作用のある漢方を用います。

第二段階 「慢性症状の改善」

いくら炎症を抑えても、皮膚を丈夫にしていかなければ新たな炎症がまた生まれます。アトピー性皮膚炎の基本は皮膚の乾燥。皮膚表面の外壁が弱く、刺激や異物を受けやすい状態です。

皮膚のカサカサ、皮がむける、皮膚が厚くなるなどの症状は中医学では血虚(けつきょ)風燥(ふうそう)とみて、治療には当帰飲子(とうきいんし)や十全大補湯 (じゅうぜんだいほとう)など養血(ようけつ)作用のある漢方薬を用い皮膚に潤いを与え皮膚を丈夫にしていきます。

第一段階の治療で皮膚の赤み・痒みが落ち着いたとしても、症状を繰り返さないためには第二段階の治療をしっかり行っていく事がとても重要です。

尋常性乾癬について

■特徴

境界鮮明な赤い発疹とその上に銀白色の鱗屑(りんせつ)(皮膚表面の角質細胞が剥がれ落ちたもので、フケのようなもの)が見られ、皮膚を剥がすと点状の出血が見られます。

頭皮、肘、膝などの外部からの刺激を受けやすい部分に出来やすいが、眼球と唇以外ならどこにでも発疹が出来る可能性があります。

痒みには個人差があり、強い発疹の割には痒みが少ないことが多いが、ひどい痒みがある場合、全く見られない場合などさまざまです。

治療方法

西洋医学では原因不明。遺伝的素因や環境的要因が原因ではとされていますが、まだ原因は分からないのが現状です。

中医学では赤みは血熱(けつねつ)(血液に熱がある)と考え、涼血(りょうけつ)作用のある漢方を基本に、鱗屑(ふけのようなもの)から血燥(けつそう)があると考え養血作用のある漢方を加え治療します。

また乾癬はオ血(血流の滞り)が生じやすいことから、血流を良くする活血(かっけつ)薬の配合も考えます。

慢性蕁麻疹について

■特徴

皮膚の灼熱感・痒みを伴う発疹が生じる。数分から数時間で消退するが、発作的に反復して発疹が起こる。 軽度の膨らみをもった発疹(膨疹)が特徴。

治療方法

蕁麻疹の原因の一つは衛気虚(えききょ)といい、皮膚や粘膜機能の低下により抵抗力が弱くなっていることが挙げられます。衛気が不足する事は、体が外からの刺激に対しとても無防備な状態という事です。そのため、蕁麻疹の誘発原因となる日光、寒冷・温熱刺激、発汗などの影響を受けやすい状態にあるのです。ですから衛気不足を補うため、玉屏風散(ぎょくへいふうさん)といわれる漢方薬を使用することがあります。

また蕁麻疹の突然現れ、突然消えるという症状を引き起こす原因として中医学では風邪(ふうじゃ)を考えます。この風邪が体の冷え(寒)や熱などと結びつき慢性化していきます。風邪が寒と結びついた場合、比較的赤みは少なく、冷えたり、冷たい風に当たると症状が悪化します。

この場合は桂枝湯(けいしとう)や葛根湯(かっこんとう)をよく使用します。風邪が熱と結びついた場合、赤みが強く、温まると症状が悪化します。この場合は消風散(しょうふうさん)をよく使用します。